RADIO MIKU

ネタから始まった「重音テト」。関係者が語る進化の謎

2008年3月30日、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)でエイプリルフール用のネタとして生まれた「重音テト」。
その後、歌声合成ツール「UTAU」によってバーチャルシンガーとなり、今ではイラストや楽曲が多数制作される他、音源自体もSynthesizer VやVOICEPEAKのライブラリにもなっています。

4月13日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU』では、重音テトオフィシャルサークル「ツインドリル」代表で重音テトの音声素材を制作している小山乃舞世さんと、広報担当のエナメルさんが出演しました。聞き手は清水藍です。

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エイプリルフールまで時間がないのに

「重音テト」が生まれた経緯を振り返る小山乃さん。

小山乃「イラスト描いている人たちも『これどうですか?』っていっぱいあげてたんです。その中で人気が高いものやクオリティーが高いものを使って、ホームページを作る人が笑われて、だんだん『これが公式イラストなんだろうな』みたいな。

歌声も、私が出したのをきっかけに複数あがってその中から決めれば…と思っていたら、誰も出さなくて。『エイプリルフールまで時間がないのに』って思ってた」

清水「それ、当時中学生だった小山乃さんが思ってたんですよね?」

小山乃「そうですね。そのまま動画が作られて、公開したんですけど(エイプリルフールも終わって)解散すると思ったら、『UTAU』が同時期にリリースされて、本来の使い方ではなかったけど『五十音録れば歌わせることができる』ってなって、私が録音して進んでいった感じですね」

本来ネタとして終わるはずだったものが様々な経緯が重なり、「重音テト」が誕生した奇跡です。

息をするようにエゴサ

では、広報担当のエナメルさんはどんな立場で当時見ていたのでしょうか?

エナメル「僕はできあがってしばらくしてから辿り着いて。まだ掲示板ではあれこれ祭りをやってたから、CGをやっているので素材を貼り付けたりして遊んでました。いつの間にか広報になっていまして(笑)」

「重音テト」の公式Xアカウントは、関連投稿のリポストの素早さで知られています。エゴサーチについてエナメルさんに尋ねる清水。

エナメル「息をするようにエゴサをしてみんながどんな風にテトを見てるのか、どんなイラストや曲を作ってるのかっていうのが気になって仕方がない。チェックしております」

親心ゆえに

2ちゃんねるで重音テトのネタが盛り上がる中、途中参加したエナメルさんが当時を振り返ります。

エナメル「当時は仕事も暇だったので(笑)、自分のCGスキルアップの練習のためにいろいろ作るイメージ。テトの歌う動画ができて投稿したいけど、サムネイル等に使う素材がないということで、いくつか提供するというような裏で関わる形でした」

小山乃「みんなそんな感じだよね。私もみんなが投稿できるように音を録ったし」

聞いていた清水は、テトたちのファンの総称である「テト親」が文字通り親心で育てていたのでは?と指摘。
ファンたちによる小山乃さん・エナメルさんも「そうですね、生み出した責任を取ってる感じですね」と同意します。

その後も話は尽きることなく、インタビューは放送の倍以上の約50分続いた模様。ほぼノーカット版はポッドキャストとして配信されるそうです。
(葉月智世)
 
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2025年04月13日19時01分~抜粋

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