RADIO MIKU

ボカロP・伊根、曲作りのこだわりは「聴いた時の気持ちよさ」

2020年5月3日「回避性パーソナリティ」でデビューを果たし、13作目の「ルーセ」でニコニコ動画の殿堂入りを果たしたボカロPの伊根さんが、10月27日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU』に出演しました。

Adoや栗林みな実、King & Princeなど他のアーティストへの楽曲提供など、精力的な活動をしている伊根さんに、清水藍と斉藤初音アナウンサーが、ボカロとの出会いや楽曲作りについて尋ねます。

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ボカロックを片っ端から聴いた

まず伊根さんとボカロとの出会いについて。

伊根「中学生の頃にギターを始めて、趣味で音楽を作ったり聴いたりして。同時期にボカロの存在を知って、こんな曲もあるのかってニコニコ動画へ聴きに行きました」

斉藤「当時どんなボカロ曲を聴いていたんですか?」

当時よく聴いていたのは鏡音リンの曲で、特に「ココロ」(トラボルタP feat. 鏡音リン)にハマったそうです。
最初は人間の声でないことに抵抗感を感じたこともあったそうですが、聴いていくうちに機械が歌うことに対してロマンを感じるようになったと振り返ります。

中でもニコニコ動画では「#ボカロック」のタグが付いた曲を片っ端からチェックしていたようです。

「心地いい音」がすべての基準

バンドは一度だけ組んだことがあるという伊根さん。
その経験の中で、楽曲をカッコいいと感じるのはなぜなのか、感動ポイントを自分なりに検証するようになります。

この検証が曲を作るための素地になっていったとか。楽曲作りにおけるこだわりをこう語ります。

伊根「優先しがちなのはムードというか、印象ですね。あと質感」

伊根さんの楽曲にはあまり耳にしない音がたくさんあると感じていた清水、ギターで聴き心地のいい音を実験した結果を反映しているのかと質問。

伊根「そうですね、一番の基準になっていると思う」

伊根さんにとってのこだわる「質感」とは、細かい音楽理論を考える必要なく、心地よく感じられる音を指すそうです。

「ボカコレ」は文化祭みたいなもの

ニコニコで年に2回開催される、ボカロ動画の祭典「ボカコレ」。伊根さんは全ての回で楽曲を投稿しています。

清水「参加する時に意識していることは?」

伊根「そこまで器用に曲を作りわけることはできないので、いま作れるもの、作りたいものを作るようにしています」

「ボカコレ」に対しては「文化祭みたいなもの」とひと言。
それぞれの距離感で楽しみ方も違っていいのではとのこと。

ちなみに、伊根さんが最近おすすめの曲は「ジューヴナイル・マーチ」(mizore feat. 星界)。
理由は「音が柔らかくて、気持ちいいから」と感じたそう。サビには爽快感もあり、心地いいとのこと。

自身の楽曲作りで優先することに加え、お気に入りの曲も「自分が聴いていて、耳障りがいい音(質感)かどうか」がキーワードの伊根さん。
他の方の音楽以外にも、様々なところからインスピレーションを得ているようです。

最後に「自分に響く心地よい音を大切に、これからも曲を作り続けていきたい」と抱負を語りました。
(葉月智世)
 
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2023年10月28日00時02分~抜粋

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