RADIO MIKU

ボカロP・ねじ式が明かすバーチャルシンガーの使い分け

「火曜日P」としての異名を持つ、名古屋在住のボカロP・ねじ式さんが、5月12日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU』に出演しました。

今年3月に開催されたニコニコの『ボカコレ2023春』で、新曲「Copyright」がTOP100の中で34位となるなど、安定したクオリティの作品を量産するねじ式さんに、清水藍と斉藤初音アナウンサーが制作の秘密を尋ねます。

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1年2か月ぶりの登場

2021年4月から翌年3月まで同局で放送していた『RADIO MIKU EX』では、「目指せ!ボカロPへの道」として、パーソナリティの清水が『初音ミク』で楽曲制作するまでを1年かけて紹介していました。

その講師となったのがねじ式さんです。
「ずっとこの番組に来たいと思っていた」と切り出したねじ式さん。

斉藤「1年2か月ぶりですか?」

清水「でも、ねじ式さんの活躍はこの1年2か月の間でも私たち、ずっと追ってましたし、いつもすてきな楽曲たちをありがとうございます!」

ねじ式「僕もね、あい先輩(清水)の“強要ぶり”はちゃんと追ってましたから、大丈夫ですよ」

“強要”とは、清水が周りの人たちに対するちょっとした無茶ぶりやお願いのこと。しっかりチェックされていたことを知り、清水も思わず「なんてこった…」と漏らすほど。

ボカコレTOP100で34位

ボカロPとして初めての楽曲「六等星の夜」を投稿して今年で10年のキャリアとなるねじ式さんですが、ニコニコの「ボカコレ」には現在もしっかり参加。
今年3月開催の『ボカコレ2023春』でも投稿曲「Copyright」がTOP100で34位にランクインしました。

こうしたイベントに対して積極的に新曲を投稿するねじ式さん、今回の「Copyright」はいつごろから制作を開始していたのでしょうか?

ねじ式「知り合いの劇団に曲を書き下ろすところから始まってたんですけど、それがストーリー的にボカコレに曲を出すのに合っているんじゃないかと思ってて。

そのタイミングでCi flowerとv flowerが出せるんじゃないかなというタイミングだったので、ちょっと面白いカップリングで出してみた感じです」

Ci flowerとv flowerは、音声創作ソフト「CeVIO AI」用のバーチャルシンガーです。

斉藤から両者の違いについて聞かれたねじ式さん、「v flowerはソリッドで硬い声質、逆にCi flowerは人間的で柔らかい印象が好き」と答えます。
「同じflowerでもかなり違うので、柔らかい人間らしさと硬質さをうまく出せたらと思って作った曲」と続けます。

ロボットとボーカロイドを重ね合わせて制作

「印象の違う2人のバーチャルシンガーが歌うからこそ感じる曲の解釈もあるのではないか」と清水。

ねじ式「曲自体は劇団『わたあめ工場』さんの書下ろしだったんですけど、ストーリーが人間に憧れるロボットの気持ちというか。これがボーカロイドの気持ちと、自分が楽曲を作る側の気持ちとすごく重なるところがあるなと思ったので」

曲には「ブリキ」や「バグ」など、機械を連想させるような歌詞が散りばめられています。

そしてニューアルバム『ReSTART』では、初音ミクの他、MEIKO、KAITO、鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカのクリプトン・フューチャー・メディアのシンガーに加え、話題に出たflower、結月ゆかり、さとうささら、すずきつづみ、IA、ついなちゃん、小春六花、そして知声と、ソフトウェアを超えて多数のバーチャルシンガ―が登場しています、
楽曲に最もふさわしいシンガーを使うという、ねじ式さんの作風の一端がよくわかる一枚です。

この他放送ではアレンジなどの制作秘話や、「ボカコレ春」のイチオシ曲が披露されました。
(葉月智世)
 
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2023年05月13日00時03分~抜粋

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