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「ボカコレ」連続ランクインのボカロP・MINO-Uが衝撃を受けた投稿曲

2023年3月18日から21日に開催された、ニコニコのボカロ楽曲投稿イベント『The VOCALOID Collection 2023 Spring』(以下、ボカコレ)。
2020年冬から半年に一度のペースで開催されていますが、今回の『ボカコレ2023春』ではおよそ6千もの楽曲が投稿され、これまでにない活況を呈しています。

ボカコレのメディアパートナーでもあるCBCラジオ『RADIO MIKU』。
4月21日の放送では、番組で投稿した楽曲「みそみそうみゃあ」のアドバイザーでもある、名古屋在住のボカロP・MINO-Uさんをゲストに迎え、清水藍、斉藤初音アナウンサーと一緒に『ボカコレ』を振り返りました。

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ジャズテイスト溢れる大人の曲

『ボカコレ2023春』に投稿された楽曲のリクエストが届きました。
その楽曲は「ショートハンド」(MINO-U feat. 初音ミク)。

「静かに身体に持っていかれる断続的な音の波が、なんとも心地いい、誰もが抱いたことがある切なさを持ち合わせた極限の旋律を、ぜひ1人でも多くの方に聴いてもらいたくて、リクエストしました。

MVの色遣いもいい感じ、ヴィンテージカラーと歌詞が混ざり合って、過去と未来を行ったり来たりするような不易両行。五感が満たされる一曲です」(Aさん)

斉藤「大人の雰囲気が漂う曲ですね。MVと説明文の中に『ある時計の中で、短針が長針に恋をした』と言う文章があるんですが、ここから曲を作る発想がすごいですよね。センスの塊」

清水「ジャジーで大人な雰囲気で、MINO-Uさんらしさが溢れた曲だと思うんですけど。Bメロとかは意外と遊び心を感じる音もちりばめられていて、何度でも楽しめると思います」

180度変わった投稿曲の裏側

このショートハンドはTOP100で40位にランクイン。MINO-Uさんにとっては3作連続のランクインとなります。
「ランクインの実感はなく、本当に応援してくださった方のおかげ」と話すMINO-Uさん。
2月24日以来の出演です。

清水「(前回は)『曲作りに苦戦している』っておっしゃってましたよね?微塵も感じさせない完成度だなと思ったんですけど」

MINO-U「前回来た時は、こんなジャズ調の曲じゃなくて。曲のタイトルは決まってました、イラストも届きましたって段階で、『もうひと工夫欲しいな』ってなったんですよね」

ボカコレに出すなら自分のルーツになるようなものも混ぜたいと考え、ほぼイチから作り直したとのこと。
そのルーツ曲とは、「シザーハンズ」(Nem feat. 初音ミク)。

ちなみに最初に作ったバージョンは、デジタル音満載のロックな曲だったこと、最初の曲から残っている部分は歌詞とメロディとBPMくらいと明かします。

ぎりぎりまで妥協することなく曲を作り込み、絵師(イラストレーター)とも切磋琢磨して相乗効果を上げ、曲を仕上げるようなやり取りをしたそうです。

オリジナリティーに衝撃

今回の『ボカコレ2023春』投稿曲の中で、MINO-Uさんが「これは!」と思ったのは「オリジナル」(鶴三 feat. 鏡音リン)。
「名は体を表す」と言う通り、オリジナリティー溢れる曲だとその理由を語ります。

MINO-U「クリエイターの祭典じゃないですか。オリジナリティーを出すのは至上命題というか。その中でクリエイターに対するメッセージ性や勢いに頭を殴られたような」

曲もしっかり練られ、Bメロで鏡音リンの声だけになる部分をよく聴くと幾つも声が重なっていることなどをクリエイター目線で解説し、「もし1曲選ぶなら、間違いなくこの曲」と断言。
話を聞いていた清水たちも、ナンバーワンではなく、オンリーワンを目指すことの大切さを噛み締めた様子。

そして楽曲を投稿する清水と番組プロデューサーに対し、MINO-Uさんが前回出演時にウィスパーボイスの使用とブレイクの使い方をアドバイスしたのが「みそみそうみゃあ」。
清水と斉藤から感想を強めに問われ、しどろもどろ気味に「一度聴いたら忘れられないオリジナリティ」と褒めたMINO-Uさんでした。
(葉月智世)
 
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2023年04月22日00時04分~抜粋

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