RADIO MIKU

これって同じバーチャルシンガー?クリエイターによってこんなに違う表現力

一説によると、「初音ミク」が歌う楽曲は世界に60万曲あるそうです。
同じバーチャルシンガーを使っていても、クリエイターによって表現や曲調は全く異なります。

4月14日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU』では、清水藍と斉藤初音アナウンサーが、クリプトン・フューチャー・メディアの「鏡音リン」が歌う2曲を紹介。
それぞれの曲の魅力について語り合いました。

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ロック調の鏡音リン曲

オープニングで放送された楽曲は、世界最大規模のボカロ楽曲レーベルKARENT(カレント)より選曲した、油性 feat. 鏡音リンの「デッドロック」。

ちなみにこの曲は第14回「プロセカNEXT」の投稿作品。
「プロセカNEXT」とは、スマホゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク』に関連して行われる、楽曲コンテストで、採用されるとゲームに収録されます。

清水「リンちゃんの歌声にしびれますね!」

斉藤「カッコいいんですよね。キレッキレのロックナンバー」

動画の説明欄には「絶賛されているものの良さがわからない時の罪悪感なんなん!?」と書かれており、この視点から曲作りをする鋭さを感じるとのこと。

清水・斉藤ともに10代の頃は、自分がいいと思うものと周り(世間)がいいと思うものとのズレがあり、「みんな、これに興味ありますよね?」など同調圧力に息苦しさを感じていたと振り返ります。

その、もやもやした気持ちをこの曲で歌い上げてくれているので、そんな気持ちも吹き飛ぶと話しました。

様々な曲調を生み出すクリエイター

清水は「ボカコレ」のみならず、「プロセカNEXT」の楽曲も聴いており、この曲についてもカッコいいと思った際、曲を作ったクリエイター・油性さんの名前に見覚えがあると思ったそう。

清水「というのも、去年の『ボカコレ2022年春』に油性さんも参加されていて、曲を投稿されていたんです。
ルーキーランキング(活動2年以内のクリエイター対象の部門)・TOP100両方にランクインしている『オットセイ』(feat.鏡音リン&レン、可不)っていうちょっとネタっぽい曲を作られてた方だったんですよ」

もう1曲、『ボカコレ2022年春』に合わせて投稿した「ボカコレに、投稿しようと思ってる。」という曲では、複数のバーチャルシンガーが「今度『ボカコレ』に投稿しようと思ってるんだよな」っていう気持ちをしっとり歌い上げるバラードを作り上げました。

斉藤「それ、私も聴きました!」

それもそのはず、清水が作った『ボカコレ2022年春 おすすめ楽曲39曲』に入れていたから。
ネタ曲っぽい楽曲を作る人が、ロック調の曲を?と思うことがあるだけでなく、『ボカコレ』の曲を全曲ローラー作戦で聴いている清水でも「あの時曲を聴いたクリエイターだ」と繋がることがあると言います。

伏線回収ではありませんが、あのときのあの曲を作ったクリエイターがこの曲も作ってるんだ!と驚きや発見があるだけに、早く『ボカコレ2023年春』の曲を聴いていきたいと意気込んでいました。

しっとりした包容力も見せる鏡音リン

もう1曲オンエアしたのは、同じ鏡音リンの曲で「濡れ羽色のマーメイド」( ティスア feat. 鏡音リン)。

斉藤「静かな海の中で、人魚姫がひとりで歌っている様子が伝わってきます。マーメイドということは、人間とは違う特徴があるってことですよね。その特徴をなかなか受け入れてもらえない中で君と出会った」

出会うまでは真っ暗(濡れ羽色)だったのに、出会ったことで世界が鮮やかに色づいていくストーリー性がいいと。

清水「童話のような物語調の音楽で、絵本を読んでいるようにあったかい気持ちになれる曲」

アコースティックギターやマラカスで作られた曲に心地よさを感じ、ストーリー性のある曲が素敵だと清水も絶賛。

オープニングでOAした曲も、この曲も鏡音リンですが印象は全然違います。「デッドロック」は力強くてロックなまっすぐ歌い上げる印象でしたが、「濡れ羽色のマーメイド」は包み込むようにしっとりと歌い上げる印象。

一方で「自分」をテーマにしているという点ではどちらにも共通しています。
清水は、同じバーチャルシンガーを使っても、クリエイターによって表現や解釈が違うのもボカロの魅力ではないかと話していました。
(葉月智世)
 
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2023年04月15日00時01分~抜粋

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