RADIO MIKU

『初音ミク』開封の儀から1年。清水藍はボカロPになれたのか?

CBCラジオが開局70周年キャンペーンに起用してきたバーチャルシンガー『初音ミク』。

発売した2007年からのファンであった清水藍が、神棚から『初音ミク』を降ろし、開封してボカロPを目指すことになったのは昨年の5月。

名古屋のボカロP・ねじ式さんを講師に迎え、2つのオリジナル曲を制作してきた『RADIO MIKU EX』は、3月26日の放送で最終回となりました。

この1年間を振り返り、果たして清水がボカロPになることができたのかを検証しました。

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神棚に未開封のソフトをお供え?!

最終回ということで、ちょっと寂しそうに「いろいろ、あい先輩(清水藍)に強要(という名前の無茶ぶり)をされましたね」と振り返るねじ式さん。

清水「ボカロPを目指そう!って決めたのが去年の5月9日。初回でわたしたちが何をしたのか覚えてますか?」

ねじ式「何かキラキラしたもの(初音ミクのインストールDVD)を出してきたりとか、『神棚が…』とか言ってて。
果たしてこの人と一緒に音楽作りが始まるのか?って思ったのは覚えてますね(笑)」

「目指せ!ボカロP講座」の初回は、清水が自宅の神棚に飾っていたソフトウエア『初音ミク』の「開封の儀」から始まりました。
 

BPMは390

初音ミクをインストール後、ドレミファソラシドの音階を打ち込むところから始まり、「しみずあいちゃあん♪」と歌詞を入力した清水。

その後、清水が初めて初音ミクに歌ってもらった曲は童謡の「かえるのうた(かえるの合唱)」。

まったく音楽理論がわからない清水、すべての音符を全音符(四分音符4つ分)で打ち込んでしまったので遅いと感じ、BPMを390に設定しました。
清水が何につけても「39(ミク)」にこだわるとは言え、あまりにも速すぎます。

清水「いろいろツッコミどころがあって追いつきませんね」

ねじ式「ここから始まったんですね、歌が」

あらためて聴きながら笑いが止まらないふたり。
 

YOASOBI「夜をまたぐ」?

次に挑戦したのは、YOASOBIのヒットソング「夜に駆ける」の耳コピ。

どんな風に歌っているのか、実際に自分で歌いながらミニピアノを使って音階を探る清水。
やはり音符の長さがわからず、何度も打ち込んではやり直しました。
実際には10数分のための収録ですが、この作業が何時間も続いたそうです。

ねじ式「今日帰れるのかな?って思いましたからね。夜を駆けるんじゃなくて"夜をまたぐ"んじゃないかって(笑)」

しかしこの耳コピを経て、清水は楽曲づくりの基礎、そして『初音ミク』の調声を身につけ、急成長を遂げることになったのです。
 

ボカロPになれたのか

昨年の夏、オリジナル曲を作ることになり、ねじ式さんから「まずはメロディを考えてみよう」とメトロノームを使ったり、拍を意識して作ってくるように宿題を出された清水。

最初は鼻歌からスタートした初のオリジナル曲は「ごはんのうた」。
サビを最初に作った後にAメロも鼻歌で作り、ねじ式さんと曲の構成を考え、歌詞を作っていきました。

清水「ねじ式さんや周りの方にもいろいろな強要をして」

ねじ式「このあたりから強要がひどくなった…いや、協力を(笑)いろんな人に募りはじめた」

さらに清水自らイラストを描き、『RADIO MIKU』の斉藤初音アナウンサーやイラストレーターのbobさん、ボカロPのたかぴぃさんなど、多くの人の協力で完成した「ごはんのうた」は、昨年10月14~17日に開催された『The VOCALOID Collection~2021 autumn』へ無事投稿。その後フルバージョンとして完成させました。

そして今年に入り2曲目に着手。今回清水は作詞・作曲・調声に加え、なんとエレキギターの演奏にも挑戦しました。
この最終回で、フルバージョンとともに曲名が発表されました。

そのタイトルは「未来への手紙」。
未来は「ミク」とも読め、深い愛がこもった素敵な曲が完成。清水は「いい曲ができたな」、ねじ式さんは「いいアレンジができたな」とお互いの健闘を称え合いました。

最後に、清水はねじ式さんに自身がボカロPになれたのかどうかを質問。
見事ねじ式さんからボカロP初段認定を受けて喜んだ清水。
『RADIO MIKU EX』は終了しましたが、これからも新作への挑戦は続くそうです。
(葉月智世)
 
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2022年03月26日20時31分~抜粋

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