RADIO MIKU

全ては愛するKAITOのため。3106。さん創作の原動力を激白

2006年2月にクリプトン・フューチャー・メディアから発売されたバーチャルシンガーKAITO。

漫画家としての本業の傍ら、「みかぼし」などKAITO曲の発表をはじめ、イラストも手掛けるボカロPの3106。(さとる)さんが、2月12日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU EX』に出演しました。

今回のインタビュー第2弾では、創作のこだわりなどについて清水藍がインタビューします。

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すべてはKAITOのために

曲作りとイラストの両方を手掛ける3106。さんに、まず楽曲制作について尋ねます。

3106。「曲作りは、基本的にKAITOに歌ってもらうために作っているので、KAITOの声がメインになるようにするのが一番大事ですね(笑)。
KAITOの声が一番きれいに聴こえるメロディとか、区割り・言葉選びを大事にしています」

長年、KAITOのソフトウェアと向き合ってきたからこそ、見つけた答えのようです。

3106。「例えば『みかぼし』なんかは、KAITOのV1が高音の伸びが美しいので、声を張り上げる感じのメロディを作りましたね。V1のために書いた楽曲になってます」

KAITOには2006年2月に発売された通称「V1」と、2013年2月に発売された「V3」の2種類があります。

マジカルミライ2020でのハイライトとなった「みかぼし」。V3で作っているとばかり思っていたため清水も驚いた様子。
 

曲のイチオシポイントは

「みかぼし」は制作当初からロック的な楽曲にしようと思って作ったのでしょうか?

3106。「もともと同人のコンピレーションアルバムがありまして。コンピレーションのテーマが『KAITOのロック』だったので、KAITOでロックを歌うならミディアムテンポのバラードがいいと思って作った曲です」

この同人で作られたKAITOロックコンピレーションアルバム『AO2』では冒頭に収録された「みかぼし」。3106。さんが考えるKAITOのロックを突き詰めた曲のです。

3106。「最初はハードな早めのテンポのロックにしようと思ったんですよ。でもKAITOの声に説得力のあるように聴こえるものを探してデモを作って試したんです。
『みかぼし』くらいのテンポとちょっと高音寄りというかとロングトーン…
Cメロの『消えることのない光が欲しい♪ラ~♪』の伸びやかさをぜひ聴いて欲しいですね」

力強くて美しい部分であるとアピールしていました。

逆にKAITOの調声については、その良さを生かすためにあまりいじらないということも判明。どこまでもKAITOファーストな姿勢を貫いています。
 

カラーでイラストを描きたい

一方でイラストについても尋ねました。

3106。「一番最初に制作したのがイラストって話はしましたけど、曲を作るようになってからはほとんど動画を投稿する時くらいしか描いてなくて、ちゃんと描き始めたのは割と最近で。

本業(マンガ家)の仕事上、モノクロの画を描くことが多いんですけど、ボーカロイドって華やかだからカラーで描きたいじゃないですか。ボカロの絵がうまくなりたいから、カラーの画を練習してるところなんです」

1枚の画から物語が見えるようなイラストを描きたいとのこと。
上手な絵師がたくさんいるため、負けずにKAITO曲を投稿するためにもイラストをうまく描けるようになりたい、と宣言する3106。さん。です。
 

実体験からくるアドバイス

清水から初心者へ向けてアドバイスを求められた3106。さん。

3106。「私も勉強中の身なので…。ひとまず何でもやってみる精神が大事だと思うので、上手い下手じゃなくてとにかく描いてみる」

イラストは描かないと巧くならないと経験をもって体感しているそう。

最初は自分の好きなイラストを描く絵師を見つけて、どこが好きなのかを分析すると色遣いや構図など、萌えポイントがあるはず。
見つけた萌えポイントを自分が描きたいイラストへ落とし込んでいくと自分の理想に近づくのでは?と考えたそうです。

曲についても「カバーから始めては?」とアドバイス。
好きな曲を耳コピすると耳が鍛えられ、慣れてきたらプロの伴奏の耳コピをしてみるとアレンジの勉強にもなると言います。

「段階を踏んでやってみてほしい」とエールを送る3106。さん。
どちらにも共通して大切なのは「好き」と言う気持ち、と力強く断言しました。
 

KAITOの魅力

実はKAITO以外にも「初音ミク」をはじめ「鏡音リン・レン」や「巡音ルカ」のソフトウエアを持っている3106。さんにとって、KAITOの魅力とは?

3106。「使う人によって声の雰囲気が変わるところがすごく魅力的で、柔らかくて優しいバラードはもちろん、明るいポップスや可愛い曲も結構似合うし、かと思えば哀愁のある民族調の曲も得意、ロックも歌えるぞと。
V3が出たことでよりバリエーションが広がって、色気や囁く感じや語りかける感じもハマるし」

V1は高音の伸びやかさ、V3は深みのある低音が得にお気に入りと話す3106。さんでした。
(葉月智世)
 
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2022年02月12日20時34分~抜粋

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