RADIO MIKU

ボカロP・やみくろ、「巡音ルカ」との運命の出会いを語る

1月30日に発売から13周年を迎える「巡音ルカ」。
初音ミク」で知られるクリプトン・フューチャー・メディアが生んだ6人目のバーチャルシンガーです。

この「巡音ルカ」の使用に定評があり、ネット上で「伝説のルカマスター」と呼ばれるボカロP・やみくろさん。

22日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU EX』では、やみくろさんに音楽のルーツ、「巡音ルカ」を使っていくきっかけについて清水藍がインタビューしました。

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あ、無理。怖い

軽快なあいさつで登場したやみくろさん。
2011年8月に発表した楽曲「完全性コンプレックス」が、9年後の「初音ミク『マジカルミライ2020』」で演奏され、数多くのファンから注目を集め、昨年『RADIO MIKU』でも放送されました。

また先日は、やみくろさん自身がテレビ番組『初音ミク「マジカルミライ 2021」LIVE&MAKING』(TOKYO MX)にクリエイターのひとりとして登場。
同じ会場で番組ブースを出展していた清水が、オンエアを観た時の話題をします。

清水「あの時(マジカルミライ2021で)あいさつしに行けばよかったなと思っちゃいました」

やみくろ「こっちもマジカルミライでらじみくさんがブース出されてたんで。去年曲を流してもらった恩があるので、挨拶ぐらい行こうと思ってブースに向かったんですよ」

ところが番組ブースまであと4歩ほどの手前で「あ、無理。怖い」とあい先輩(清水)に恐れをなしてたどり着けなかったと告白。

清水の「強要」の噂は、当人が思っている以上にボカロP界隈で知れ渡っているようです。
 

ボカロPになろうと思ったきっかけ

そもそも、やみくろさんがボカロPにを目指したきっかけは何でしょうか。

やみくろ「もともと中3の頃からアコースティックギターをやってて。作詞作曲をやりたいと思って音楽をやってたんです。路上ライブや、軽くですけどバンド活動もして。

大学生になって、今後就職していったらバンドも解散するし、夜な夜な街に繰り出すことはもうできないなと」

当時、週に2度は路上で歌っていたというやみくろさん。
音楽をやめたくない、ひとりで音楽ができる手段は何だろうと考えていた時にボカロと出会ったそうです。

その当時歌っていたジャンルは?

やみくろ「2パターンあって、路上ライブではフォークデュオと言われるもの(ゆず・コブクロなど)、バンドではボーカルをやっててミクスチャーをよばれるもの(ロック。洋楽ではLimp BizkitやLINKIN PARKなど)、日本で言うとDragon Ashをもっといかつくした感じの音楽をやってました」

現在の音楽性とはずいぶん違う経歴を持っているようです。
 

ルカさんのせい

では、現在の繊細な作風へはどのように変わったのでしょうか?

やみくろ「半分はルカさんのせい…いや、おかげなんですよ。まずひとりで音楽をやらないとって時に見つけたのがボカロ、同時にDTMを知ったんです。
その時に僕は『DTMと言えば電子音楽だろ?小室哲哉とか中田ヤスタカだろ?』って思うわけですよ」

鍵盤を練習しないといけないと思ったものの、面倒で上達しないと思っていたところに「巡音ルカ」が発表されたそう。
そこでやみくろさんは、「もうちょっとルカの声のためにもうちょっと真面目にピアノを練習するか」と思い直したんだとか。

バーチャルシンガーは「初音ミク」から知っていたものの、当時はイメージソングやアイドルソングの印象が強く、「声はいいけど自分の曲には合わない」と思っていたそうです。

当時はボーカロイドの可能性や幅広さを知らず、避けて練習や勉強をしているうちに、いろいろできると知り「巡音ルカ」と出会ったと振り返りました。
 

背中を押してくれた曲

音楽性について迷う中、背中を押してくれた曲があったというやみくろさん。

やみくろ「アゴアニキさんの『ダブルラリアット』ですね。
いろいろできると知ってルカさんを知って買おうと思って、やっと合う声が来たと思ってるんだけど。やっぱりバイリンガルとか大人クールなイメージが強かったんで、自分の音楽と合うのか不安があって買っていいのかな?みたいな。
買っても使えるのかな?って悩んでました」

悩んでいる時に出会った「ダブルラリアット」は、楽しく聴けるけどシンプルで泣ける歌詞、そしてキャッチ―な歌声が特徴の名曲です。
さらに、アゴアニキさんが曲の概要欄に書いていたコメントを見て、ポジティブな気持ちになったそうです。

「それぞれのルカさんでいいんだ」とポジティブになり、「まさにダブルラリアットを受けた」と振り返るやみくろさん。
こうしてルカマスターへの伝説が幕を開けるのです。
(葉月智世)
 
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2022年01月22日20時35分~抜粋

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