ボカロ制作サークルの「WONDERFUL☆OPPORTUNITY!」(以下、ワンオポ)から、じーざすPさんとマイナスPさんが、1月8日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU EX』に出演しました。
前回のインタビューで、最初に手に入れたバーチャルシンガーが『鏡音リン・レン』であることを明かしたふたり。
今回はパーソナリティの清水藍が『鏡音リン・レン』への熱い思い、ボカロ曲の魅力について余すことなくインタビューしました。
鏡音リン・レンを初めて触った感想
前回、初めて買ったボカロソフトが『鏡音リン・レン』だったと明かしたじーざすPさんとマイナスPさん。実際に使ってみた感想を尋ねます。
じーざすP「巷には『歌わせづらい』とかいう評判もありましたけど、触ったことがなかったので難しいとか思わなくて。私よりは(歌うのが)上手いので…よかったです(笑)」
マイナスP「はじめは苦労しましたけど、やっていくうちに生のボーカリストさんに『こういう風に歌ってほしい』と注文するよりも、時間を掛けてちょこちょこやれば考えている通りに歌ってくれるので。(人間のボーカリストより)早いと思いますね。
ボーカリストさんに注文つけると機嫌悪くなったりするじゃないですか」
「ボーカロイドは機嫌が悪くならないからいい」と言い切ったマイナスPさんに、清水も同意しつつ、あまりの歯切れの良さに思わず笑ってしまいます。
他のバーチャルシンガーとの違い
マイナスPさんは、鏡音リン・レン以外に最近MEIKOなどを使って曲を作るようになってきたそうですが、他のボーカロイドとは違っている特徴を感じることがあるそう。
清水は具体的に、どんなところに違いを感じるか質問。
マイナスP「(鏡音リン・レンは)声の抜けがいいんですよ。パキっと子音が出たりするので。他のボーカロイドを使っている時は『ちょっとぬるいな』と思うことが多いですね」
リン・レンのようにはっきりハキハキと歌わせようとすることが多いと話していました。
横で聞いていたじーざすPさんも頷きつつ、「どのボーカロイドとは言いませんけど、(マイナスPさんが)『もっと腹から声を出せ!』ってよく言ってますね」と証言。ボカロにも熱血指導をしていることが明らかになりました。
マイナスPさんがバンドをやっていた頃、人間のボーカリストさんに同じことを思っていたと懐古。
先ほど「ボーカロイドは機嫌が悪くならないからいい」と言ったのはこうした経験もあってのことだったようです。
ふたりがいるからこそ
「鏡音リン・レンが大好き」と話すじーざすPさんから見た鏡音リン・レンの好きなところは?
じーざすP「ふたりいるところもですけど、元気ですよね。おっとりしたところがないのが好きです」
清水も頷きつつ「曲によってリンがちょっとマヌケな部分があったりするところも魅力のひとつかもしれない」と話すと、じーざすPさんも共感。
マイナスPさんもリンとレン、ふたりがいるからこそ「役割分担ができたり、幅が広がる部分がある」と同意します。
鏡音リン・レンに辛口エール
14周年を迎えたワンオポから、同じ14周年を迎えた鏡音リン・レンにメッセージを、と清水に促されたふたり。
じーざすP「おめでとうございます。これからも、私と一緒に人生を歩んでくれると嬉しいです」
マイナスP「そうですね…もっといい歌を歌えるように、頑張ろうな」
マイナスPさんの言葉に、一瞬言葉が出なくなった清水とじーざすPさん。
意味を理解して大笑いしています。
マイナスPさんとしては「音楽ソフトとして付き合っている部分もあるので難しい」と前置きしつつ、キャラクターとしては初めて手にした時から印象は変わっていないと発言。
その上で自分が頑張らないといけない部分はあるものの「もっといい歌を歌ってもらいたい」と辛口のエール。
これからも一緒に頑張っていい歌を歌ってほしいという思いは、ふたりとも共通のようです。
ボカロ曲の良さ
ボカロ楽曲について、ふたりはどう思っているのでしょうか?
マイナスP「ボカロ曲ってジャンルじゃないですよね。何をやってもみんなが受け入れてくれるところがいいところだと思いますね。振り幅が遠い2曲があっても、そんなに驚かない器の広さが良さじゃないかなと思います」
じーざすP「ボーカロイドが歌っていればボカロ曲ってことなら、人間に歌えないキーやテンポ・難しい発音を歌えるところがいいなぁと思ってます」
聴き手としては、いろいろなジャンルや人の声では聴けない音を聴ける良さがあり、作り手にとっては自分が思ったイメージを誰かに依頼することなく、自分の志向をそのまま作り上げられる良さがあると分析するふたり。
そして「例えるなら絵を描く人に近いのでは?」語るマイナスPさんでした。
(葉月智世)
RADIO MIKU
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2022年01月08日20時33分~抜粋