RADIO MIKU

奇跡のコラボ、伝統芸能の蒔絵+「初音ミク」の秘密

10月22日(金)~24日(日)にインテックス大阪(大阪市)、11月5日(金) ~11月7日(日)に幕張メッセ(千葉市)で開催される、初音ミク「マジカルミライ2021」。

10月16日放送『RADIO MIKU EX』では、マジカルミライに出展し、蒔絵(まきえ)を施したコラボグッズで人気を博す和歌山県海南市の橋本漆芸から、橋本寛子さんと大橋善弘さんを迎え、清水藍が作品の解説や今後の挑戦など尋ねました。

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蒔絵について解説!

蒔絵を施したコラボ商品で、初音ミクファンにはおなじみの老舗、橋本漆芸。

大橋さんによれば、和歌山県海南市は紀州漆器の産地で、中でもお盆をつくるのを得意としている地域です。
いろいろなことにチャレンジするのが好きな産地でもあり、1850年に創業した老舗ながらも、新しいチャレンジには旺盛とのこと。

清水「特徴的なのが蒔絵ですよね。蒔絵について解説をお願いできますか?」

大橋さん「蒔絵は種を蒔く『蒔』の字と、絵を描く『絵』でできてるんですけど。漆はゆっくり乾く塗料ですけど、完全乾燥する前に金や銀など色の粉、顔料を蒔いて仕上げる絵です」

丁寧な仕事ぶりにため息を漏らす清水。
 

蒔絵でキャラクターが描ける?!

なぜ歴史ある老舗が「初音ミク」グッズの制作を始めたのでしょう。

橋本さん「漆器といえば富士山や鶴といった日本的な模様を思い浮かべると思うんですけど、社内で社長(橋本さんの父)が実験的に蒔絵でキャラクターの絵を描いている試作品を見つけたんです」

キャラクターをあしらったグッズを作ることができると知り驚いたという橋本さん。

橋本さん「十数年来の初音ミクファンなので、すぐに『ミクさんをやりたい!』と。
蒔絵の技術で新しくミクさんを描かせてもらうことで、面白い商品ができるんじゃないかと思ったんです」

生活様式も変わり、なかなか漆器に触れる機会が減ってきています。
そんな漆器を見てもらうとともに「橋本漆芸がいい」と思えるものを作りたい、と思ったこともきっかけだと語ります。
 

新作の種類がいっぱい

10月22日から始まる『初音ミク「マジカルミライ2021」』に合わせ、今回も新作を作った橋本漆芸。

スタジオに持参したいろいろな種類を見た清水も、思わずテンションが上がります。

橋本さん「あれもこれも作りたいと思ったら、あれよあれよという間に品数が増えていったみたいな」

楽しそうな橋本さんとは裏腹に、大橋さんは「収まりがつかなくて大変だった」と苦笑い。

マスクチャームやお箸といったグッズが登場する中で、清水が注目した新作はあったのでしょうか?
 

新作のこだわりとは

箸置きに注目した清水がこだわりについて伺います。

橋本さん「昨年販売させていただいた蒔絵のお箸と輩(ともがら)、似たような柄を使っているので、去年のお箸とセットで置くと華やかに仕上がっています」

清水も手に取ってみて、完成度の高さに声が弾みます。
 

続いて目を惹いたのは爪切り。以前、初音ミクと巡音ルカの爪切りが販売されていたのを覚えていた清水が、再登場となったことについて質問。

大橋さん「去年、MEIKOさんの15周年に合わせてワイングラスをつくらせてもらったんですけど。『絵があるのに(爪切りが)ないよね』とファンの方からお話をいただいて」

どうにかしたいと思ったものの、橋本さんは(マジカルミライ2021には)商品化が間に合わないんじゃないかと考えていたそう。
でも、大橋さんが間に合うようにMEIKOとKAITOの爪切りを作りあげたそうです。

橋本さんも、MEIKOとKAITOの対になったデザインや、こだわった色に注目してほしいと熱弁しました。
 

清水が見つけたスペシャルグッズ

今年15周年を迎えるKAITOのスペシャルアイテムも抜かりなくチェックした清水。

蒔絵のアイスカップ&スプーンセットを見つけて、「聖杯のような雰囲気!」と興奮しながら「形容しがたいくらいすごい」とコメント。
 

「『形容しがたい』と言っていただけるのは最高の誉め言葉です」と応じた橋本さん、その言葉どおり、今までに見たことのない器を作りたかったとのこと。
漆器だからこそできる形であることや、協力してくれた木工の方に、KAITOのプロフィールや楽曲等をまとめた資料を持って行って見せたたんだとか。

ファンの期待に応えるべく、前回のマジカルミライ終了後からすぐに取りかかり、1年で完成させたそうです。
橋本さんの愛情と熱意を込めた製作の日々に、大橋さんは感心しつつも「終わるのか?と思ってしまった」と振り返ります。

橋本さんからは「ファンの皆さんから教えてもらうキャラクターへの愛が源になってますので、今年も実物を見て頂きたいし、たくさん話を聞かせてください!」。
大橋さんからは「伝統工芸をより幅広い人に知ってほしいので、橋本漆芸が伝統工芸を知っていただく第一歩になれば」との言葉が。

これからもどんなグッズをつくり出すのか、橋本漆芸から目が離せません。
(葉月智世)
 
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2021年10月16日20時32分~抜粋

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