RADIO MIKU

ボカロP・たかぴぃが直伝!「初音ミク」の″神調声″テクニック

ボカロPのたかぴぃさんが、7月18日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU EX』に出演。

最近番組でソフトウェア「初音ミク」を使用して楽曲制作に臨んでいる清水藍ですが、今回はたかぴぃさんから裏ワザとも言える喋らせる方法を学びます。

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曲作りはジグソーパズルと同じ

音楽偏歴を聞いた前回に続き、今回は楽曲制作についての話題です。
その方法について尋ねる清水。

たかぴぃ「(曲作りの手順は)決めていないかも。ネタ曲みたいなのが僕はいっぱいあるんですけど、ネタの曲の場合はテーマとかネタそのものが決まって動き始めるので。

あとは自分でやりたい音楽があって『こういうフレーズやメロディが弾きたい』ってところからステップアップしていくこともあります。曲によっていろいろですね」

例えるなら「ジグソーパズルを始める時にどこのピースから置くか、パズルによっても人によっても違うのと同じ」とのこと。

角のピースから置くことができれば完成は早いかもしれませんが、真ん中からスタートすることもあります。一度ピースがハマれば後はスルスル広がっていくとのことでした。

作品によって、最初にどの場所のピースが見つかるかはわからない、とたかぴぃさん。
「アイデアがどこから降ってくるかわからない」という言葉は、作曲家に限らず様々なクリエイターが語ります。
 

神調教ってどうやるの?

たかぴぃさんのボカロ楽曲は、俗に「調教」とも呼ばれる調声テクニックが魅力。
上手に歌わせるだけでなく、ライブを想定してあえて音程やリズムを外すなど、たかぴぃさんのテクニックは「神調教」と称えられることも。

もちろん、かなり高度な技術が必要で、誰もががむしゃらに弄ってできるわけではありません。

私物のMacBookをスタジオに持ち込んだたかぴぃさん。
まずは、「初音ミク」のソフトウェアに付属するツール"Piapro Studio(ピアプロスタジオ)"である程度つくり込んだ音を聴かせます。

完成版を知っている清水には、ちょっと印象が違って聴こえたようです。
その理由を明かすたかぴぃさん。

たかぴぃ「実際にはたくさんのパラメータがあって調整していくんですけど、これはまだ未調整の段階ですね」

パラメータを調整した後に、さらに別のソフトでトリートメントを施すそうですが、たかぴぃさんが強調した「初音ミク」のパラメータは「ベロシティ」。
このベロシティで子音の強さや長さを調整しているんだとか。

ちなみにベロシティが低いと、子音が強くなる代わりに母音が弱くなり、ちょっと息を溜めたような発音になります。逆にベロシティが高いと出だしからはっきりとした音に。

たかぴぃさんの「ボカロはベロシティが命ですね」との言葉に、清水も真剣に耳を傾けます。
 

ベロシティひとつで激変

初音ミクで童謡「かえるの合唱」のワンフレーズを作ってきた清水。
以前番組で披露したものとは異なり「はーい」「せーの」という合いの手が入っています。

ただ、この合いの手がぎこちない雰囲気。
清水は、時々「初音ミク」をしゃべらせているたかぴぃさんに、自然な合いの手にする方法を尋ねます。

先にたかぴぃさんが挙げたベロシティを調整してみると…

清水「(初音ミクが)弾んで歌っている表情が見えてくる気がします!」

どんどん人間らしさやぬくもりが注がれていく様子が伝わります。
ベロシティだけでぎこちない声が一変し、人間の声以上に表情が豊かに聞こえてしまうのが不思議です。

プロが教える「初音ミク」の奥深いテクニックに興奮しっぱなしの清水でした。
(葉月智世)
 
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2021年07月18日18時03分~抜粋

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