ボカロに関わる人たちが、必ずしもボカロの世界をメインに活動しているとは限りません。
歌手・女優の神田沙也加さんが意外なボカロとの関わりや、ボーカロイドアルバムを作ったきっかけ、ボカロにハマっていった経緯を語りました。
聞き手は清水藍です。6月20日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU EX』より。
ボカロとの接点
神田さんと言えば、大ヒットしたディズニー映画『アナと雪の女王』の日本語吹き替え版で主人公・アナの声優を務めたことでも有名です。
今回出演したCBCラジオの『RADIO MIKU EX』は、歌声合成ソフトウェア「初音ミク」に関わるクリエイターが出演する番組です。
そのためなぜ神田さんがゲストとして出演するのか疑問に思った人もいるかもしれません。その答えが気になるところ。
神田「いやぁ、それは必然です!」
「ふふっ」と楽しそうに笑います。
ここで、清水がタネ明かしをしました。
神田さんは5月19日に『MUSICALOID #38 Act.3』というアルバムを発売したのですが、これがボカロ楽曲のカバーアルバム。
神田「このアルバムは3枚目なので、30曲以上は(ボカロ楽曲を)歌ってきてるかなって感じなんですよ」
実は神田さんが最初にボーカロイドのカバーアルバムを出したのは、2008年3月。
「初音ミク」の発売から半年ほどのことです。
ボカロ楽曲を歌う活動をしてきた神田さんのボカロ愛は、どうやら想像以上に深そうです。
ボカロ曲のカバー盤を作った理由
清水「この『MUSICALOID #38 Act.3』というプロジェクトについて、伺ってもいいですか?」
神田「やっぱり、『ボカロ曲が好き』っていうことはずっと前からいろんなところで言ってて。
レコード会社の人から『神田沙也加がボカロ曲を歌ったらどうなるのか。神田沙也加がボカロだったらどうなるのか、っていうコンセプトのアルバムを1枚作りましょう』ってお話をAct.1の時にいただいて1枚アルバムを制作させていただいたんです」
神田さんが1枚目のアルバムで選曲したのは、その時点で聴いてきたボカロ楽曲。
当時、まさか3枚目まで制作することになるとは思っていなかったそうです。
清水「長い間の愛が実って、こんな風に実際に形になるってすごいですね」
同じ頃、神田さんと同じように「初音ミク」にのめり込んでいた高校生の清水。
神田さんの深いボカロ愛に驚きつつも、共感した様子です。
ボカロの世界に出会ったきっかけ
清水「ボーカロイドとか初音ミクに出会ったきっかけってどんなものだったんですか?」
神田「学生時代に、学校から帰ってニコニコ動画を観るのが大好きだったんです。だから(ボカロの世界に)純然たる入り方をしてると思うんですけど」
ちょっと恥ずかしそうに明かす神田さんに「そうなんですね」と同意する清水。
当時から今なお、ボカロの新曲はほとんどニコニコ動画で発表されています。「純然たる入り方」の所以です。
実は神田さん、人気があるカテゴリ「歌ってみた」(自らの歌声を動画に収めて投稿したもの)からニコニコ動画にのめり込んだそうです。
「歌ってみた」で気になった曲の原曲を探し、原曲を作っているボカロPをチェック。
気になったボカロPが作っている他の曲にも興味を持って、ボカロのコンピレーションアルバムを購入、さらにゲーム『初音ミク -Project DIVA-』にもハマり…と芋づる式だったんだとか。
聞いていた清水も「王道のハマり方ですね」と親近感が湧いた様子。
神田沙也加が「巡回済み」?
具体的にハマっていたボカロPのことや、実は「踊ってみた」カテゴリも好きだったこと、動画などには隠れてコメントしていたことを明かした神田さん。
清水「神田さんが巡回済みなものも溢れてるんですね!違う意味でニコニコ動画にアクセスする楽しみが増えそう」
今回の『MUSICALOID #38 Act.3』に込めたこだわりポイントとして、イラストレーター・種村有菜さんにジャケットを描いてもらったこと、今作で初めてファンからリクエスト曲を募ったことを話すうちにヒートアップしていく神田さん。
放送終了後、神田沙也加さん本人のTwitter(@sayakakanda)でも「この間のオンラインライブ振り返りながら楽曲聴いてみたりしているところです^ ^ 」と投稿するなど、出演を楽しんだようです。
(葉月智世)
RADIO MIKU
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2021年06月20日18時02分~抜粋