RADIO MIKU

PCが悲鳴!レーシングカーのデザインに潜む意外な苦労

CBCラジオ開局70周年公式イメージキャラクター「初音ミク」をデザインした、イラストレーターのおぐちさん。

それ以外にも手掛けた作品は『艦隊これくしょん-艦これ-』など多数ありますが、中でも2014年に描いた『レーシングミク2014』はとても印象的で評価が高かった作品のひとつ。

初音ミクファン歴13年のパーソナリティ清水藍が、おぐちさんにこの『レーシングミク2014』を描いた経緯や裏話、普段の制作環境について尋ねました。

5月30日放送の『RADIO MIKU EX』より。

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レーシングミク2014の依頼経緯

おぐちさんと言えば、CDジャケットやラノベの表紙など手掛けてきた作品は数知れず。

その中でも『レーシングミク2014』は、初音ミクファンから大好評でした。
清水もとても好きな作品で、ついつい言葉に熱が入ってしまいます。

「今までに見たことがない初音ミクで。ちょっとキリリとした雰囲気の中に、儚げさとカッコよさ、スポーティーさ、疾走感も感じられて…」

この熱弁には、おぐちさんもさすがに照れた模様。
清水が『レーシングミク2014』を手掛けた経緯について質問しました。

清水「どういった経緯で依頼があったんですか?」

おぐち「最初、グッドスマイルカンパニーさんから、レースの車に貼るデカール(車に貼るイラスト等ステッカー・シールなどのこと)のビジュアルと、その年の初音ミクのデザイン依頼があって」

最初はキャラクターデザインだけだと思っていたんだとか。
 

レーシングミク2014制作裏話

実際に依頼詳細を聞いてみると、キャラクターデザインだけではなかったと話すおぐちさん。

おぐち「車にも、そのデザインしたキャラクターを載せるということで。解像度と呼ばれる、描いている画面のイラストの大きさが印刷に耐えうるだけのサイズを必要として。
それがめちゃくちゃでかいんですよ」

清水「例えば、いつもA4サイズのイラストを依頼されたらA4サイズの大きさに見合ったイラストを描いているってことですよね?」

「そうですね」と同意するおぐちさん。
確かに車に載せるイラストのサイズは、A4サイズの比ではありません。

おぐち「A4サイズのものを車サイズに合わせて大きくすると、ドット絵(粗い絵)みたいになっちゃって。だから『大きめに描いてください』って言われて。
今まで描いたイラストよりずば抜けて大きな大きいサイズで描いたので、当時僕のパソコンが悲鳴を上げてましたね」

苦労して描いたことを、思い出しながら話したおぐちさんの苦笑いに、清水も真剣に相槌をします。
大きな解像度でイラストを描くときには、パソコンに高スペックがないと描いている途中にオーバーヒートして電源が落ちてしまうこともある大変な作業。

初音ミクの髪を筆で手描きし、パソコンに取り込んでいたことなども明かされました。
 

気になる制作環境は?

制作しているソフトや環境についても質問します。

清水「おぐちさんが使っているソフトや制作環境についてお伺いしたいのですが」

おぐち「そうですね、PhotoshopとかCLIP STUDIO PAINTを使っていますね」

Photoshopはもともと画像や写真編集が強いソフトウェアですが、利用するうちにイラストを描くようになった人も多くいます。

一方のCLIP STUDIO PAINTは、最初からマンガ家などイラストを描く人に特化したソフトウェア。おぐちさんも「かなりお世話になっている」と語ります。
どちらもプロアマ問わず利用者の多いソフトウェアです。

『レーシングミク2014』はアナログな作業もありましたが、基本的にはデジタルな環境で制作しているんだとか。

その他にも、液タブ(液晶ペンタブレット。画面に直接イラストを描くもの)を使っていることや、作業中に使用している椅子についても明かしました。

特に椅子は、長時間パソコン作業をするときに欠かせない重要アイテム。「いい椅子に巡り合えたおかげで、腰痛や肩こりには無縁」とも話したおぐちさん。

今後の抱負を聞かれて「今後もよろしくお願いします!」とシンプルな言葉の中に、熱い思いが凝縮されていました。
(葉月智世)
 
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2021年05月30日18時04分~抜粋

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