10月14日、名古屋市科学館 天文担当課長の毛利勝廣さんが『CBCラジオ #プラス!』に出演しました。
リスナーからの宇宙や天体に関する様々な質問に答える毛利さん、星座の素朴な話題から、UFOの存在まで、話題は多岐に渡ります。
聞き手は光山雄一朗アナウンサーと三浦優奈です。
星座の線の繋げ方
「線が見えないのに何で星座になるんですか?」(Aさん)
実は毛利さんでさえ、獅子座がスフィンクスみたいに見えたりもして「どうして?」と思う星座があるそうです。
あくまで星座の楽しみ方は自由。そのため決められた星座通りに見えなくてもいいそうです。
毛利さんによると、星座アプリやプラネタリウムで描かれる星座も、ある程度雰囲気で線を繋いでいるとか。
世界的には88の星座と名前が決められていますが、自分で思うように繋いでイメージして楽しんで欲しいということです。
想像力を豊かに自由に楽しめるのが星の魅力のひとつかもしれません。
星が全て見える場所がある?
「日本では南半球の星座は見ることはできません。これは昼間に南半球の星座が出ているからなのか、それとも緯度的に見えないからなのかが知りたいです」(Bさん)
基本は緯度的に見えないのですが、南北半分ずつというわけではありません。
北極星が35度の高さにいて、赤道は55度の高さにあるので、まだその下が見えるというのです。
名古屋から見ると南十字星が見えませんが、これは緯度が高いから南に行けば見ることができます。
そのため、同じ日本でも沖縄まで行けば観測することが可能です。
反対にその南十字星がしっかり見えるニュージーランドやオーストラリアの南部では日本で見られる北斗七星が見えません。
そんな中で星座全てが見える唯一の場所、それが赤道です。
しかし北極星や天の南極などは、地平線ギリギリになってしまうとか。
全て一度に見られないのは緯度の影響、つまり地球が丸いからなのです。
地球外生命体は存在する!?
「宇宙といえば地球外生命体。いると思いますか?」(Cさん)
毛利さん「確率として、きっとあると思います」
というのも、いま地球外生命体がいる確率がどんどん膨らんできているというのです。
なぜかというと、現在人類が観測できる範囲でも、地球のような太陽系外の惑星がもう3,000個、4,000個と見つかってきています。
毛利さん「なので星が2、3個あれば、そのどこかには惑星回っててもおかしくないなっていうところまできているんですよ」
我々人類だけは特別だと思う方が不思議なぐらい、数多の惑星が宇宙に存在してるというのです。
ただもし地球外生命体が確認できたとしても、地球との果てしない距離の影響で会話をするのは困難とのこと。
私たちがいる天の川銀河は直径10万光年。もし地球外生命体がある星と地球の距離が1万光年だとすれば、電波が届くだけで1万年かかってしまいます。
毛利さん「文明を長く保たないと、よその生命体とはお話できないかな」
UFOは存在する?
「未確認生命物体」の話題が出ると気になるのは宇宙人。
光山「未確認飛行物体、UFOとか宇宙人とか、全面否定できないってことなんですか?」
毛利さんによると、よくある円盤型のUFOというのは根拠のないものです。
そういう似非科学とはまた分けて考える必要がありますが、生命体としての存在の可能性という意味では否定できません。
さて、この日は毛利さんに宇宙の奥深さについてたっぷり話を聞いた三浦。
三浦「すっごくおっきいイメージがあったんですよ、やっぱり地球自体が。でも地球って全体から見るとそんなに大きくないんだな」
毛利さん「我々は小さい存在です。だけれどもちゃんとここにいるということはとても大事なことなので、その両方を見ていたいですね」
秋の夜長に宇宙を眺めてみてはいかがでしょうか?
(ランチョンマット先輩)
CBCラジオ #プラス!
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2024年10月14日08時28分~抜粋