連日暑い日が続いていますが、本州で唯一、気温35度以上の猛暑日を記録したことがないのが千葉県勝浦市。
気温観測以来118年に渡り猛暑日のない、夏でも涼しい自治体として、近年移住先としても人気が高まっているそうです。
7月30日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、光山雄一朗アナウンサーが、勝浦市地域おこし協力隊の倉橋定良さんにその魅力を伺いました。
なぜ涼しい?
勝浦市の場所は「チーバくん」でいうとお尻のあたり、太平洋に出っ張っているところにあります。
この日の勝浦市は晴れ。朝の気温は29度くらいで、日中の最高気温予想は33度前後。これでも勝浦市としては「めちゃくちゃ暑い」気温だとか。さらに夜は26度くらいになるそうです。
なぜ勝浦市は涼しいのでしょうか?
倉橋さん「地形の問題だと思いますが、勝浦は海に向かって崖みたいにいっぱい飛び出しています。崖と崖の間が入江みたいになっていて、湾になっている場所がいっぱいあり、沖合の海の深さが急に深くなっています。
海底の黒潮とかの流れが撹拌されて、冷たい水が上に上がってきます。そこに海側から陸に向かって風が吹いてきて、冷たい風が通り抜けて街に入ってきます。
観光で来られる方も、なんだか冷たい風が吹いてきて、どこから吹いてくるんだろうとおっしゃっています」
海と朝市
涼しさ以外で勝浦市の魅力はどこにあるのでしょうか?
倉橋さん「海の透明度が関東トップクラスで、よく沖縄みたいと言われたりします。東京から車でも電車でも1時間半から2時間で来られます。
また、戦国時代から430年くらい続いている朝市があります。これは日本三大朝市のひとつです。ここが涼しい町の影響で、ものすごい人気になってきました」
移住先として人気が高まってきたということですが反響はどうですか。
倉橋さん「問い合わせはとても多くて、昨年の2倍。市の移住関連のサイトは約5倍の閲覧数です。物件が足りなくて困っている状態です」
そんな勝浦市で知られているグルメが「勝浦タンタンメン」。
普通の担担麺と違ってゴマや芝麻醤は使用されず、醤油をベースにしたスープ、ラー油や唐辛子で炒めた玉ねぎと豚挽き肉が具材となっているのが特徴です。
漁師や海女が身体を温めるために生まれたとか。
倉橋さん「夏は大汗をかきながら食べるのがいいみたいです。勝浦に来たら、みなさん海鮮丼とタンタンメンを食べますね」
海が見えるところ
地域おこし協力隊の倉橋さん、実は勝浦市へは移住してこられたとのこと。その理由を尋ねました。
倉橋さん「海が見えるところで部屋を借りて住みたいと思っていました。そんな物件はあまりないですが、ちょうど朝起きてカーテンを開けると海が見えるというところが借りられて、ここで働きたいなと思いました」
地域おこし協力隊は普段どんな活動をしているのでしょうか?
倉橋さん「フィルムコミッションという任務で、映画、テレビ、ドラマ、涼しい町のニュース番組の受け入れなどメディア対応をしています」
特に最近「涼しい町」として「反応はすごいです」とのこと。
その他朝市もあるなど、昔ながらの観光地でありながら避暑地という新たな価値を得た勝浦市です。
(みず)
CBCラジオ #プラス!
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2024年07月30日07時41分~抜粋