学校は夏休みに入り、プールへ向かうこどもたちの姿も見かけるようになりました。
しかし今、全国の小中学校のプールに廃止の波が押し寄せています。
7月18日の「CBCラジオ #プラス!」ではこの話題について、CBCアナウンサー松本道弥と山本衿奈、つボイノリオが深掘りしました。
老朽化でプール廃止
全国の学校のプールは建設から40~50年経ち、老朽化が目立つようになりました。
しかし人口減少を背景に自治体は財政難。大規模な改修や建て替えを見送るケースが相次いでいます。
では子どもたちはどこで泳げば良いのでしょうか。
代わりに市民プールを活用する動きが出ています。
水泳の授業自体を民間に委託し、財政の負担を軽くする策です。
島根県の江津東小学校ではすでに2024年度に、水泳授業の場所を市民プールに切り替えました。
築40年以上の学校の屋外プールの水道管が2023年7月に故障して使えなくなり建て替えを試みたところ、その改修に1億円近くかかるため委託に踏み切ったということです。
そもそもプールの授業はいつ始まった?
プールの授業が始まったきっかけは競泳人気に沸いた1964年の東京五輪でした。
その後1970年代を中心に、全国の学校にプールが普及しました。
1968年には学習指導要領の改訂で水泳が体育の授業に組み込まれ、高度経済成長などに伴うインフラ整備の一環で設備が一気に進みました。
そのため、施設が老朽化するタイミングが全国で同じになっています。
つボイが幼少期暮らしていた愛知県一宮市には、この全国のプール普及よりも10年ほど早くプールがあったそうです。
ベビーブームに産まれたつボイはこどもが多く、海の家のように「川の家」があったほど、近くの木曽川で泳ぐこどもが多かったとのこと。
しかし水の事故が目立ち、一宮の条例で川での遊泳が禁止にり、水遊びができる代わりの環境作りのため、各学校にプールを設置する流れになったということです。
つボイの故郷では建設から60年近く経っている学校のプール。
改修は必至ですが、自治体の財布も黄色信号です。
将来的には民間のプールさえも
現在は民間に委託をすることでプールの授業を継続できていますが、この先人口減少を背景に民間のプールも、将来的に減少が見込まれています。
委託さえ難しくなると、学習指導要領の改訂を含めて各地の実情を踏まえた対応の必要性が出てきます。
このことについてつボイは「スポーツ界に悪影響が出るのでは?」と危惧。
愛知県からフィギュアスケートの名選手が多く排出されるるのは、スケートリンクが多いことも理由のひとつ。
つボイ「日本全国からプールがなくなっていったら、ひょっとしてここから伸びてくる水泳の才能を持った人達が出てこられなくなるかもしれない。水泳の日本というのが書き換えられるかもしれない」
未来のアスリートの可能性を失わせないためにも、早急にとりかかるべき問題かもしれません。
(ランチョンマット先輩)
CBCラジオ #プラス!
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2024年07月18日08時04分~抜粋