ウナギに匹敵する美味しさ
「実家の徳島県に帰った時、吉野川に鰻を取る延縄を仕掛けます」(Aさん)
「延縄」とは漁業に使われる漁具の一種で、一本の縄にいろんな枝縄をつけ、その先端に釣り針をつけたものです。
「それにナマズやスッポンもかかります。ナマズは大きいものだと70cm2kgくらい。一番美味しく食べられるのは天ぷらです。白身が柔らかいですよ。
『ナマズだよ』と言わずに天ぷらを食べさせたことがあるのですが、みんな『美味しい!』と完食。後で『ナマズだよ』と言ってびっくりしていました」(Aさん)
もともとナマズはウナギの代用食のように扱われていたので「そのリアクションは納得」という竹地。
食べるまでナマズだと内緒にされていた方がより美味しく感じられるかもしれません。
ウォータースポーツも漁も盛ん
Aさんがナマズを獲った吉野川は、「日本三大暴れ川」の一つに数えられています。
「坂東太郎」の利根川、「筑紫二郎」の筑後川、そして吉野川は「四国三郎」と呼ばれています。
高知県と徳島県を流れている吉野川の長さは194km。川の長さランキングだと日本で12位で,島根県と広島県を流れる江の川と同じくらいの長さを誇ります。
吉野川ではカヌーなどのウォータースポーツが行われる他、漁や釣りも盛んです。
本流では6月1日から10月19日まで、遊漁券を購入すれば釣りを楽しむことができます。
シラスウナギの漁
さらに吉野川は、ニホンウナギの養殖に使われる稚魚「シラスウナギ」の漁が行われることでも有名です。
例年12月~4月まで漁が行われます。
漁船に乗った漁師がライトで水面を照らすと集まる稚魚を、タモを使って捕まえる漁法です。
現在、海洋環境や生育環境の変化によってシラスウナギの漁獲量は全国的に減少傾向が続いています。
そのため高値で取引されることもあり、今やシラスウナギは「白いダイヤ」と呼ばれるようになりました。
高知県と徳島県に訪れた際は白いダイヤを見て、ナマズの天ぷらを頂いてみたいものです。
(ランチョンマット先輩)