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小池百合子氏圧勝の都知事選。石丸氏・蓮舫氏の敗因を解説

7月7日、東京都知事選挙の投開票が行われ、小池百合子氏が3期目の当選を果たしました。
同日、東京都議会議員補欠選挙も行われ、こちらは都知事選よりもはっきりと与野党対決の図式となりました。

8日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、今回の都知事選と都議補選について、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説しました。

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石丸氏に流れた無党派層

都知事選で人々に大きな印象を残したのは、2位につけた石丸伸二氏。

石塚「石丸さんの票がここまで伸びるかっていうのを皆さんびっくりされたんじゃないですかね」

これは裏を返すと、国政の野党である立憲民主党と日本共産党が事実上バックアップしていた蓮舫氏が伸び悩んだということ。

無党派層の票が石丸氏に流れたことで、蓮舫氏を支援していたこの2つの野党の連携が今後変わってくるかもしれないといわれています。

石丸氏のSNSやネットを使った戦略は、いわゆる無党派の人たちにハマりました。
出口調査の結果からは、若い無党派層の人たちが小池氏よりも石丸氏に多く投票していたことがわかります。

一方で小池氏や蓮舫氏に投票したのは、支持政党がある人や年配の人たちでした。
無党派層の票をあてにしていた蓮舫氏にとっては、計算外の結果になってしまったのです。

共産党と組むジレンマ

蓮舫氏の敗戦のポイントのもうひとつは、共産党と組んだということ。

石塚「『蓮舫さんに入れてもいいけど共産党はちょっとな』って人が、間違いなく一定数いるわけです。そういう人たちが逃げちゃった可能性がある」

しかしこれはかなりのジレンマ。

衆議院の選挙は小選挙区制で、それぞれの選挙区で1人しか通りません。
自民党が強い選挙区がたくさんある中で、野党は選挙協力をして同じ1人を皆で推さないと勝ち目がないところも多くあります。

石塚「『野党側は絶対弱いよね』では困るので、そのときに『じゃあ共産党とも組んだ方が強いよね』というジレンマがあって。その悩ましいところがここへ出た。でもやっぱり、共産党にある程度のアレルギーがある人もいることが露呈した」

石丸氏の主義主張を見極めるべき

光山雄一朗アナウンサーが気になったのは、石丸氏のコメント。

国政進出について尋ねられた石丸氏は「選択肢としては当然考えます。例えば広島1区。岸田首相の選挙区です」と答えたのです。

石丸氏のファンはネット民を中心に若い人に多くいますが、その人たちが石丸さんの本当の主義主張をちゃんと理解して応援していたのか、というところはベールに包まれているといいます。

「経済都市を作る」と主張する石丸氏には、「保守的なところも実はあるのでは」という指摘もあるそうです。

石塚「本来は、小池さんとバッティングするような主張をされてるはずの人じゃないかって。
蓮舫さんに入れようと思っていた若い人や無党派層が石丸さんに行ったっていう構図があるんだけど、本当は小池さんの票を取っていっちゃう方が、主義主張的に言うと本来は近かったという考え方もあったりして、そこが難しいところですね」

石丸氏がこれから国政を目指すことになれば、有権者はその主義主張をはっきり見極める必要があります。

議会やメディアをたたく手法

これまでの石丸氏は、安芸高田市長時代に議会やメディアを叩くなど「こうやればウケる」というやり方でやってきていました。

興味深いのは、同日行われた安芸高田市長選挙。当選したのは、石丸氏のやり方を批判していた候補でした。

「議会やメディアの悪口ばかり言っていたら、世の中は分断するばかり。ああいうやり方はいかがなものかと思う」と訴えていた人が新市長となったのです。

他の候補者との兼ね合いもあり一概には言えませんが、分断を煽る手法がネットを通じてウケていたことは間違いはありません。

石塚「そのあたりをどう見ていくか。これからもやっていくのかっていうのがちょっと気になりますね」

今後の選挙への影響は?

今後、国政への影響が大きく出るのではないかと言われているのが、議員の辞職や死去などに伴って行われた都議会議員の補欠選挙です。

9つの選挙区のうち8つの選挙区に自民党が候補を擁立しましたが、勝てたのは2つのみ。

もともと自民党は4勝4敗を勝敗ラインとしていましたが、結果として大きく届きませんでした。

党派色を薄めようとしていた都知事選とは異なり、逆に都議会議員選挙ははっきりと党の名前を打ち出していました。

石塚「その結果から、それぞれの政党がどれぐらい人気があるのかが見えるでしょ、っていわれてたんだけど。そこがちょっと、自民党にとっては痛かったねっていう」

これからの選挙の中で、今回の都議補選がどういった影響をもたらすのか注目です。
(minto)
 
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2024年07月08日07時16分~抜粋

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