木曜日の「CBCラジオ #プラス!」では多治見スマートクリニック整形外科専門医の福田誠先生が健康的な膝についての情報を紹介をしています。
6月27日の放送でピックアップしたのは、膝を守ために重要な靴の中敷「インソール」についてです。
靴のサイズが大きい時に使うイメージもあると思いますが、インソールにはどんな役割があるのでしょうか。
インソールの役割はタイヤ交換?
インソールは、足と靴の間に専用のクッションを入れることで、足の位置やバランスを整える役割を果たしています。
バランスが整っていない変形性膝関節症の患者の多くが膝の内側の軟骨がすり減り、足がO脚に。
そのまま足が曲がると足の裏の接地も角度が変わってき、体重が内側に偏り、さらにO脚の悪循環が進んでしまいます。
膝の悪い方がインソールを使うことで、足の裏側の地面への接触角度を調節することが可能です。
さらに膝の内側にかかる負担を外側に逃し、偏った負担を膝全体で受け止められるように。
そのため、内側の軟骨の負担を減らし、まだ生き残っている外側の軟骨を上手に使うことができます。
福田さんはこの仕組みを車のタイヤに例えます。
走行していると段々とタイヤの前輪の方が早くすり減りますが、タイヤの前と後ろを交換してタイヤを長持ちさせる。
このすり減った方とすり減ってない方の位置を変えることと、インソールの役割は似ているということです。
内側がすり減っている骨の外側を使うように上手に足の角度を変える。これが膝におけるインソールの役割です。
インソールの選び方
インソールの種類は大きく分けて市販タイプとクリニックで作るタイプの2種類があります。
市販タイプは既存のデザインされた形簡易なインソールで、福田先生曰く、最近の市販タイプはスポンジの質や素材も良くなったそうです。
膝に痛みがある方や靴が合わない方はまずは市販タイプから試してみるのがおすすめ。
変形性膝関節症で膝が痛い場合はクリニックのタイプを推奨しています。
オーダーメイドで型を取り、専用の技師が膝の悪さの程度に合わせて角度を調節してくれるため、微調整がきくインソールができます。
インソールは決して安いものではありませんが、変形性膝関節症という医師の診断がある場合は医療機関で作るインソールに保険が適用されるため、3割負担で1万5千円前後で作れるとのこと。
福田「一個良い靴を買ったと思えば悪くないお話かなと思います」
ただ、内側から外側へとバランスを整えるインソールでは、すり減った軟骨は蘇る訳ではありません。
将来的な軟骨のすり減りを予防する目的で行うなら、再生医療と組み合わせることも必要かもしれません。
福田先生への質問募集中
リスナーから質問が寄せられました。
「ランニングマシーンが空いている朝にジムに通おうと思いますが、早朝に筋トレをするのは時間的に問題はありませんか?」(Aさん)
福田先生によると、問題はないとのこと。
ただ早朝は身体が起きていないことと、特にこの時期は寝ている間に汗をかくため脱水しています。
筋肉に十分水分が行き渡っていないことがあるため水分補給やストレッチをし、身体を動かしてからジムで汗を流すのがいいということです。
(ランチョンマット先輩)
CBCラジオ #プラス!
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2024年06月27日08時20分~抜粋