アフターコロナによって外国人観光客を日本で目にすることが多くなりました。
外国人観光客に人気のスポットである姫路城では、外国人観光客に対して入場料を約4倍に引き上げる案を検討しています。
一方で他の地域では、外国人観光客に対しての割引サービスを継続する方針です。
このように、円安やインバウンドで急増している外国人観光客への対応が岐路を迎えています。
これについて6月18日放送の「CBCラジオ #プラス!」では、CBCアナウンサー光山雄一朗と山本衿奈、つボイノリオが深掘りしました。
値上げ、無料の廃止、割引継続…対応は様々
姫路城の2023年度入場者は148万人。そのうちの3割が外国人観光客で過去最高となりました。
姫路城は外国人に対して4倍に値上げした入場料を、城の保存にかかる費用に当てます。
市長は「憩いの場として利用する市民と、10年に1回来るかどうかの世界遺産目的で来る外国人は違う」と説明しました。
値上げをする姫路城の一方、他の地域での外国人観光客への対応は様々です。
奈良県は15年前から県立の施設の観覧料や入館料を外国人に限定して無料にしていましたが、今年をもって廃止する動きに。
東京、大阪、京都といったゴールデンルートから離れた観光地では、誘客のために外国人観光客を対象に無料にする施設が多かったのですが、アフターコロナにより観光客の誘客がある程度見込めるためサービスを廃止することになりました。
一方島根県では、外国人への割引サービスなどを継続する方針です。
担当者によると、島根は地理的な要因で大阪京都に比べてインバウンドの観光客のアドバンテージは少ないため、海外での商談会などで割引制度を知らせて多くの来県に繋げたいということです。
姫路城は値上げ、奈良県は無料サービス廃止、島根県ではサービス継続。
地域によって帰路に立たされています。
人によって値段を変えてもいいの?
外国人観光客とその他の観光客で値段を変えることについて、「変えなくてもいいのでは」と疑問を呈するつボイ。
つボイ「施設が劣化するのを補うための入場料。日本人と外国人とで劣化の程度が変わるのであれば、外国人からたくさんもらう。変わらないのであれば値段も変えなくていいのでは?」
その一方で、30年ほど前に中国で高くお金をとられ、現地の人から「お金持ちからたくさんお金をもらうことこそが平等だ」と言われる経験のあるリスナーがいたそうです。
これに対し「海外でも導入されているのであれば、日本もいいのかな」と世界と比較する必要もあるのかもしれないとつボイ。
JTB総合研究所によると、外国人観光客が訪れる地域や目的に偏りがあるため、それぞれの自治体での一律の対応をする必然性はありません。
他方で、「多くの外国人に来て欲しい」と短期的で直接的な効果だけを理由に優遇策を廃止したり続けたりすると、観光客や地元の人から不信や不快を招きかねません。
中長期的に地域に与える効果は何かを議論していくことが大切であるということです。
外国人観光客も地元の人も気持ちよく利用できる正解はあるのでしょうか?
(ランチョンマット先輩)
CBCラジオ #プラス!
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2024年06月18日08時04分~抜粋