大石邦彦のNOW ON SHARE!

紅麹サプリ問題で懸念発生!サプリメント摂取時に注意することは?

小林製薬の紅麹サプリメントを摂取した人が腎臓病などを発症した問題で、死亡した方に既往歴があったことが明らかになりました。

健康のためにサプリメントを摂取している方が多い中、摂取時に気をつけるべき点は何でしょうか?

4月13日放送の『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが 紅麹サプリ問題とサブリメント摂取について解説します。

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既往歴が明らかに

小林製薬の紅麹サプリを摂取していた方のうち1296人が医療機関を受診、219人が入院、死亡例も発生しています。
ヒット商品ゆえに、医療機関を受診した人も増えているようです。

大石「連日報道されておりますけども。これまでにわかっていることをお伝えします」

死亡した方に既往歴があったことが明らかになりました。

厚生労働省と日本腎臓学会が先日行った記者会見で明らかになったのは、亡くなった5名(男性2人、女性3人)の内訳でした。
年齢別に見ると、70代が3人、90代が1人、不明が1人。
若い時と比べて腎機能は3、4割低下するそうですが、4人が高齢者でした。

また死亡者の既往歴には前立腺がん・悪性リンパ腫・高脂血症・高血圧・リウマチがありました。
となると、例えば悪性リンパ腫が悪化し、腎臓にダメージを受けて亡くなった可能性もあり「現時点では詳細が見えない」と大石。

大石「紅麹サプリが原因で亡くなったかどうか、わかっていません」

腎機能低下との因果関係は?

また、日本腎臓学会による調査結果も。

「紅麹コレステヘルプ」を飲んだ後の患者の追跡調査95例のうち、4分の3はサプリの摂取をやめる治療を行った一方、4分の1はステロイドの治療を行っていました。

人工透析に至った3例のうち2例はすでに透析をやめており、腎機能は回復に向かっているそうです。残りの1例は現在も透析を続けており、持続的に必要と見られています。

主治医は「腎臓に糸球体腎炎という別の病気があったため、コレステヘルプとの関連は低いのではないか?」と話しているそうです。

大石「紅麹コレステヘルプに何らかの問題があって、影響を受けた人もいるかもしれない。一方でサプリとは全く関係ないところで腎臓の機能が低下し、たまたまサプリを飲んでいたのかもしれない」

現在のところ、紅麹サプリと腎機能低下の因果関係は不明と言えそうです。

サプリが病を進行させるケースも

摂取後に様々な症状が出た患者を診た医師を含む4人の腎臓内科医に話を伺った大石。
95例の大半は「ファンコニー症候群」という病名でした。

大石「聞いたことないですよね?」

腎臓には、血液を綺麗にしたり、尿細管でリンやカリウムなどの栄養分を再吸収して身体に戻す「ろ過装置」の役割もあります。
ところが、この「ファンコニー症候群」にかかると尿細管のそうした機能が阻害されるそうです。

大石「再吸収できなくなる。それがファンコニー症候群という病」

名古屋市立大学病院でも年間数例しかなく、非常に珍しい病気だそうです。
医師によれば、主な原因として薬の服用による影響もあり、紅麹サプリの製造段階で何らかの有害な物質が発生、あるいは金属が混入した可能性も指摘しています。

大石「なかなかこの問題は原因究明までには、動物実験も含めてかなり時間がかかるのではないか」

サプリメント摂取について尋ねたところ、医師は「むやみやたらに摂らない方がいい」と回答。
その理由は、何かの病気にかかっていた場合、病を進行させる成分がサプリに含まれているかも知れないからだそう。

主治医やかかりつけ医の意見を仰ぐなど、サプリの摂取にはくれぐれも慎重な判断を心がけたいとのことでした。
(nachtm)
 
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2024年04月13日11時42分~抜粋

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