大石邦彦のNOW ON SHARE!

内閣支持率が最低を更新!「信頼の低さ」の理由は

JNNが実施した最新の世論調査によると、岸田内閣の支持率が5ヶ月連続で過去最低を更新しました。
危険水域をとっくに下回っているこの状況、はたして民主主義国家と言えるのでしょうか?

3月16日放送の『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが支持率が低い原因について解説します。

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ずっと危険水域にいる岸田内閣

岸田内閣の支持率が下がり続けています。
JNNが実施した最新の世論調査によると、過去最低だった支持率はさらに0.8ポイント下がり、22.9%。5ヶ月連続で過去最低を更新しています。

背景には、裏金問題からくる国民の信頼の低さがあると言われます。

大石「支持率が本当に下がってますよね」

支持率が3割を下回る状態は「危険水域」とされますが、「もうずっと危険水域にいる」と大石。

裏金問題に加え、昨年11月、自民党和歌山県連が和歌山市内のホテルで開いた懇親会が問題視されています。
この懇親会では、下着に近い衣装の女性ダンサー5人が出演して過激なショーが展開されたのです。企画した県連青年局長の川畑哲哉県議は、今月11日に離党届を提出しています。

大石「なんであんなダンスショーをやったんだ?」

多様性やインパクトを勘案し、「和歌山にゆかりのあるダンサーを呼んだ」と県議は釈明しています。

大石「問題は『多様性』という言葉を使ったことですよ。これがあざといって言うか」

もしも紙資料によるプレゼンテーションだったら、問題なかったのではないかと大石。
実態は違っており、ギャップに違和感を抱かれていると指摘します。

大石「何してんだって感じがしますよね」

我々にできる民主主義

国民の税金が使われていたかどうかが、最大の焦点になると睨みます。

大石「裏金問題はぶっちゃけ脱税ですからね」

また参議院や衆議院で行われる政倫審(政治倫理審査会)への出席を拒否している人も。

大石「いったい誰なのか?何十人もいるんですけども。皆さん、この際1回調べて下さい」

顔を名前をしっかり覚えて、次の衆院選や参院選の投票の参考にするよう呼びかけます。

大石「これが我々にできる民主主義だと思いますけどね」

「長期間政権の座についていると水が淀み、驕りと緩みが出るのではないか」と大石。
「このくらいならバレないだろう」という安易な気持ちによって、プライベートも脇が甘くなると厳しく指摘します。

政権交代を彷彿とさせるも

また現在の自民党は「歴史的な政権交代が起きた2009年頃の雰囲気に似ている」と大石。
当時は総理大臣が次々と変わり、不祥事も続きました。

ただ、あの時と決定的に違うのは、民主党という強い野党がいたこと。

大石「自民が負けていくんです。補欠選挙が行われても、野党に負けていった」

地殻変動が起こり、参院選、そして衆院選で敗れ、その結果として政権が交代しました。

翻って現在では野党が弱く、自民党に緩みが出ています。
今月のJNNの世論調査では、自民党の支持率は24.7%。内閣支持率と違い、前月と比べて0.3ポイント上がっています。

大石「やっぱり強い野党がいないんです」

立憲民主党はようやく7.1%で、前月から2.1ポイント上昇。
かたや維新は4%で、前月から1.2ポイント下がりました。これは批判の多い大阪万博の影響が出ていると見られます。

大石「自民党に取って代わるような政党がないので、だからこういう状況になっている」

さらに驚くのは、「支持政党なし」と答えた方が52%もいたこと。

大石「半分超えてるんですよ!」

「これが政治不信を最も如実に表している数字」と付け加えます。

2010年頃に「党が消滅してしまうのでは」と、自民党が意外と謙虚に受け止めていたことを思い返す大石。
危機感を再び募らせることができるかどうか、今後に注目したいところです。
(nachtm)
 
大石邦彦のNOW ON SHARE!
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2024年03月16日11時43分~抜粋

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