大石邦彦のNOW ON SHARE!

派閥の闇。政治資金パーティー裏金疑惑に強制捜査

自民党安倍派の政治資金パーティー裏金疑惑を受け、東京地検特捜部が強制捜査に入りました。
捜査の手は二階派にも及び、政界への信頼を揺るがす事態になっています。

12月23日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーがこの疑惑について解説します。

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永田町はコンパクトシティ?

自民党の安倍派と二階派がパーティー券で得たノルマ超過分を収支報告書に記載しなかったことから、裏金問題に発展。内閣支持率も政党支持率も急落しています。

安倍派だけでなく二階派も、という点をポイントとみる大石。
不記載額は二階派では5年間で1億円超、さらにキックバックを含めると安倍派では5億円を超えており、東京地検特捜部はついに事務所への強制捜査に踏み切りました。

大石「あの派閥事務所って、結構距離近いんですよね。皆さんがどのくらい広いと思っているかわかりませんが」

日本の政治のシンボル・国会議事堂のある永田町は、スケールの大きそうなイメージとは異なり「コンパクトシティ」形容する大石。

大石「めちゃめちゃコンパクトです」

というのも、国会議事堂の付近には総理官邸があり、さらに近くの議員会館には衆参議員が詰めており、東京事務所はその中にあります。

しかも、国会議事堂と議員会館は、通りを挟んで両サイドの位置関係です。
地上では横断歩道を渡らないと行き来できませんが…

大石「実は地下で繋がっているんですよ」

「保安上、内部構造については詳しく言えない」と前置きしつつ、限られた人しか通れない関所がいくつかあり、特別なパスが必要になると語る大石です。

大石「地下帝国でもあるわけですよね」

近くには自民党党本部、そして派閥事務所も数百メートル圏内で、目と鼻の先にあります。

捜査人数はどうやって決まる?

東京地検特捜部は、安倍派と二階派の派閥事務所に対し、強制捜査・家宅捜索に踏み切りました。
放送時点での捜索は派閥事務所のみですが、捜査は今後どう進んでいくのでしょうか?

「もしかすると、マスコミの目を盗んですでに議員会館に入っているかもしれない」と大石。
また地元の事務所や国会議員の自宅、さらには親族が経営している企業や団体にも裏金が流れていないかどうか、捜査の手が及ぶ可能性もあるようです。

ところで家宅捜索というと、行きは手ぶら、帰りは段ボールを抱えた大勢の捜査員がゾロゾロ歩いている光景を思い浮かべますが、あの人数はどのように決まるのでしょうか?

東京地検特捜部の方に大石が尋ねたところ、人数は「建物や部屋の広さ」で決まっている、との回答でした。
段ボールで押収されるのはパソコン、書類、日誌、メモなど証拠になりそうな物だそうです。

前代未聞の捜査、その行く末は

今回のポイントは、国会議員の家宅捜索にまで発展するのか?という点。

2022年には、ある元衆議院議員が4千万円を収支報告書に記載せず、政治資金規正法の罪に問われました。
結果として、議員辞職・罰金100万円・公民権停止になり、3年間立候補ができないことになりました。

大石「ここまでいくのかどうか、ということですよね」

今回の裏金疑惑の流れをみると、人によって5年間で数十万円~5千万円と記載漏れの額には幅があり、その金額には「濃淡がある」と大石。
私的流用が酷かったり、常習化していて悪質な場合、過去の処分よりも大きくなるのかどうかが焦点になりそうです。

年の瀬ですが、強制捜査は今後どこまで進むのでしょうか?
立件逮捕ということになれば、国会が始まる直前になると睨む大石でした。
(nachtm)
 
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2023年12月23日11時45分~抜粋

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