大石邦彦のNOW ON SHARE!

いつまで続く?高騰を続けるガソリン価格

今年に入り、ガソリン価格が高騰を続けています。
今年に入ってから、5月まではリッターあたり170円くらいで推移。5月から8月まで値上がりが続き、とうとう180円を超えました。

値上げが起きる理由はいったい何なのでしょうか?この高騰はいつまで続くのでしょうか?

9月16日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが、ガソリン価格の高騰についてわかりやすく解説します。

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価格高騰の3つの理由

クルマを持つ方にとっては生活必需品のガソリン。現在(9月11日時点)の価格は184.8円となっています。

大石「家計への影響は本当、深刻ですよね。解決策はあるのでしょうか?」

7日から国の補助金を拡充したことで、今年上旬以来、18週ぶりの値下げとなりましたが…

大石「とはいえ、高いですよね」

2015年頃、そしてコロナ禍の2020年頃、リッターあたり100円だったことを考えると、それでも高く感じると大石。
ガソリン価格の高騰には3つ理由があるという大石。

まず拍車をかけたのは、為替相場です。輸入に頼るガソリンは、円安だとどうしても高くなります。

2つめの理由は、補助金額の縮小。段階的な縮小が続いた結果、値上げを止められませんでした。

3つめの理由は、産油国の方針。OPECなどの産油国は石油の減産をしており、石油が少なくなれば需要と供給のバランスで価格は上がります。

補助金政策はいつまで続くのか?

こうなると補助金の延長となりますが、政府としてはリッターあたり175円程度に抑えたいと考えているようです。
しかし現状は、政府目標より10円くらい高いことになります。ちなみに補助金がないと、本来の価格は197円になるそう。

大石「(補助金なかったら)もう200円近いですね。ちょっとダメージ大きいですよね」

先日、満タンにしたくなかったので10リッターで注文した大石、ガソリンスタンドの店員に怪訝そうに見られたそうです。

経済アナリストによると、補助金による世帯ごとの平均節約額は6600円だそうです。

大石「確かに節約はできるかなって感じですよね。息子と回転寿司に3回行ける」

ただし、補助金は結局のところ、私たち国民が将来的に負担することになります。
その額はなんと3兆円です。

大石「なので、これから大事になってくるのはいわゆる出口戦略というものですね」

何事も難しいのは、始める時より辞め時。
岸田政権としても補助金政策を辞めづらくなっているはずと見る大石。

政局によっても価格は変動

一方、電気・ガスの補助金を見ると、標準世帯でそれぞれ月1800円、月900円安くなっています。
これらエネルギーの補助金政策は年内延長が決まっていますが、来年以降は白紙です。

実は、こうした価格政策が政治と深く結びついているという大石。どういうことでしょうか?
先日の内閣改造で女性5人を起用した岸田政権。

大石「女性を活用することで、過去の傾向からすると支持率は上がっていくんですね」

支持率が上がれば、選挙の際に有利になります。また、岸田政権は安倍派・麻生派・茂木派などの大派閥から人材を登用しています。

大石「派閥のバランスがとってもいいんですよね」

支持率が上がれば、解散総選挙に打って出られます。ただ、総裁選までいくとライバルに負ける可能性もあります。
そこで岸田政権としては、そろそろ解散総選挙を仕掛けたいはずだと大石。
そこで政権に有利になる政策は、国民が苦しんでいるエネルギー関連も挙げられます。

つまり私たちの生活支援は、一見無関係な永田町の政局とリンクしていることになります。
ガソリン価格の今後が気になる方は、政治ニュースの動向にも細かく注目するとよいようです。
(nachtm)
 
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2023年09月16日11時44分~抜粋

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