大石邦彦のNOW ON SHARE!

トラブル続きのマイナンバーカード、立ち入り検査が始まる

7月19日、マイナンバーカードに別人の銀行口座が誤って登録されていた問題を巡り、デジタル庁への立ち入り検査が始まりました。

22日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の解説委員、大石邦彦アナウンサーがマイナンバーカードについて解説します。

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相次ぐ自主返納の動き

マイナンバーに関連する個人情報が漏洩した問題で、個人情報保護委員会はマイナンバー法に基づき、デジタル庁への立ち入り検査を開始しました。

行政指導を視野に入れ、情報管理に問題がなかったかを調べることになります。

リスナーからは次のような意見が。

「毎日のようにマイナンバーカードのニュース、流れてますよね。私はマイナカード自体、反対です。情報漏洩、他者との紐づけに根本的なシステムエラー。国の予算を使ってまですることですか?」

「マイナンバーカード、返納できるなら返納します。抗議です。必要性ないだけならまだしも、何かあったら自己責任です。不便なうえに危険なカードです。そんなカード、持ちたくないです」

大石「確かにいろんな問題が出てましたよね」

これまでに発覚している主な問題は、マイナンバー保険証を別人に紐づけマイナポイントを別人に付与、コンビニ交付で別人の住民票が印刷されていた、公金の受取口座が他人の口座に紐づけされていた、というもの。

利便性のためとはいえ、肝心のセキュリティがこれほど惨憺たる状況では元も子もありません。
自主返納の動きも相次いでいます。

マイナカードは”名前”が悪い!?

いったいどうして、このようなトラブルが多発しているのでしょうか?

個人情報保護委員会の調査によると、原因は人為的ミスが大半でした。
国が進めているとはいえ、自治体に丸投げしていたマイナカード事業。
自治体などでは、限られた人員で膨大な作業を進めていたことが判明しました。
また、デジタル庁内で情報共有がなされておらず、対応の遅れがあったようです。

もっとも、担当者は昨年以前からこうしたミスがあったことを認めているそう。
情報は上がっていても、対応しなかったという事実が今回露わになりました。

おまけに、「名前が悪い」という声まで出始めています。
マイナンバーのシステムとマイナンバーカードは別物にしよう、という河野大臣の案もありますが…。

ちぐはぐな制度

大石「このあたりは、ちぐはぐなんですけども」

名前まで変えるとかえってややこしくなりそうですが、実態として、マイナンバー制度とマイナンバーカード制度は別物、と説明する大石。

改めて「マイナンバー」とは、住民票のある方ひとりひとりについている12桁の番号のこと。
社会保障・税・災害分野で効率的に情報を管理し、事務処理を効率化するためにつけられました。

大石「これで十分便利なんです」

ところが、マイナンバー以外に、氏名・住所・生年月日・性別・顔写真が入っている「マイナンバーカード」を推進。
身分証代わりになることや、来年秋の「紙の保険証」の廃止をセットに必要性をアピールしてきました。
かたやマイナ保険証は、転職・退職・就職時に保険証を変えずに済むことや、医療機関の既往歴を共有できることを謳っています。

とはいえ、マイナカードが任意なのに対し、マイナ保険証が義務なのはおかしい、と大石。
あくまでも任意なのだから、不利益を被らないようにしてほしいといいます。

マイナポイントの大々的なキャンペーンで、申請者が増加したマイナカード。

大石「こういうニンジンがあったからかわかりませんが」

一時的なキャンペーンで惑わさず、マイナカードのメリットとデメリットの説明を明確にすべきと主張する大石でした。
(nachtm)
 
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2023年07月22日11時44分~抜粋

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