大石邦彦のNOW ON SHARE!

「30年間、通い放題」をうたう脱毛サービス、トラブル急増中!

美容ブームを受けて利用者が増加している脱毛サービスですが、最近契約をめぐるトラブルが増えているそうです。

7月1日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦解説委員が脱毛サービスの問題点について解説します。

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昨年度のトラブルは1万9千件

低価格化や美容意識の変化などで、利用者が増えている脱毛サービス。
ところが最近、肌への影響や支払いに関するトラブルが増えているそうです。

脱毛には2種類あり、そのひとつは「医療脱毛」。レーザーなどを細胞に当てて、毛根を破壊します。効果は継続的といわれますが、施術には医師免許が必要です。

もうひとつの「エステ脱毛」は細胞を破壊しない程度の光を当て、毛の成長を一時的に抑制するもので、医師免許は不要です。

大石「ただね、これいまトラブルが増えているんですよ」

国民生活センターによると、2022年度のトラブルはおよそ1万9千件。前年度に比べ、4倍以上に増えているのだそう。

大石「美意識の変化って大きいですね」

世は美容ブーム。美意識の変化に伴い、いまや男性の利用も珍しくありません。

大石「数十年前は髭が濃い方が「男らしい』と言われていたわけです。男らしいという表現も、もう時代にそぐわないかもしれませんけど」

老いも若きも脱毛の時代

トラブルの背景に「最近の成人年齢の引き下げも大きく影響している」と指摘する大石。
成人していれば、10代でも親の同意なく契約できてしまうのです。

大石「初めて契約する際に、やっぱり悪い大人の餌食になってしまう例も相次いでいる」

さらに、40~60代による「介護脱毛」も増えていると大石。将来の自身の高齢化を見据えた動きだそうです。

大石「脱毛する人が増えているんですね。だからこそ、トラブルも増えている」

脱毛のトラブルには2種類あるといいます。

ひとつは、施術に関するトラブル。
例えば毛穴に針(ニードル)を刺す脱毛の場合、赤く腫れ上がってしまったり、3年経っても跡が消えないといったトラブルがあります。
また、デリケートゾーンを火傷してしまったというトラブルの場合、完治まで1年半かかるのだそう。

ここでのポイントは、「医療脱毛」と「エステ脱毛」のどちらを利用するかという点。
医療機関の場合、何か問題があってもその場で治療できるケースもありますが、エステでは治療がいっさいできません。

世代を問わず利用するだけに、どの機関で施術を受けるのがいいかを、利用者自身が入念にチェックする必要がありそうです。

競争激化で誇大広告

また、契約に関するトラブルも深刻です。
10回コースなのに途中で店が潰れてしまったり、中には「今日なら半額!30万円で30年間通い放題」をうたう店舗もあります。

大石「こういうキャッチコピーに店に誘われていったそうなんですが…店が次々と閉店してしまい、通えるところがなくなってしまった、という被害者の方もいらっしゃる」

冷静に考えれば「行けば行くほど得をする」という甘い話などあるはずがありません。
こうしたトラブルが増加する背景には、何があるのでしょうか?

サービスを受ける前に「契約する仕組み自体に問題がある」と指摘する大石。
また脱毛サービスを利用する人が増えた結果、競争が激化して「誇大広告がいっぱいある」と大石。

大石「『夏に間に合う!全身脱毛』。間に合いませんよ!こういう言葉に惹かれてしまうんですね」

お得な契約に舞い上がる前に、一度頭を冷やす必要がありそうです。
「甘い言葉にはご用心」と注意喚起する大石でした。
(nachtm)
 
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2023年07月01日11時46分~抜粋

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