大石邦彦のNOW ON SHARE!

接種回数3億回以上。大石邦彦アナウンサーが見る新型コロナワクチンの”影”。

コロナ禍が落ち着くにつれ、新型コロナワクチンの副反応の実態が報道されるようになりました。

5月27日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、副反応について取材を重ねてきた大石邦彦アナウンサーが新型コロナワクチン の”影”に迫ります。

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すでに6回目接種の方も

世界中で緊急接種が進められた新型コロナウイルスのワクチン。
重症化リスクを防ぐとされる一方、軽い発熱にとどまらない、さまざまな副反応も報告されています。

1年10か月にわたり、この問題について独自取材を進めてきた大石。
2月にルポ『新型ワクチン光と影:誰も報じなかった事実の記録』(方丈社刊)を上梓し、5月にはドキュメンタリー番組『評価不能 新型ワクチン光と影』もテレビ放送されました。

日本では2021年春から接種が始まり、接種が急増したのは同年夏でした。
国内における新型コロナワクチンの総接種回数は、すでに3億8千万回以上を数えるそうです。

大石「1日で300万回接種というのもありました」

最近は、1日20万回以上の接種にとどまっています。
5月8日からは「春開始接種」が始まり、すでに6回目という方もいるようです。

カギを握る”因果関係”とは

発症予防効果以上に重症化(入院)予防効果が大きく、製造も簡便なことから世界に普及した新型コロナワクチン。

ただ、年代によってはワクチンを打たなくてもいいのではないか、という見方もあります。

効果とリスクをそれぞれ”光”と”影”とすると、”光”の部分は他のメディアで十分報じられていると見る大石。

大石「”影”の部分に我々はスポットを当てております」

リスク評価の観点から、大石が引き合いに出したのはインフルエンザワクチンです。

インフルエンザワクチンは接種5560万回のうち、副反応で亡くなったとされる方が6名(約0.00001 %、2019年)。
一方、コロナワクチンは接種3億8千万回のうち、亡くなった方が2,000名(約0.0005%、2021年以降)。

単純計算でインフルエンザワクチンの40倍以上のリスクになりますが、両者の直接比較ができないのは「因果関係が不明」とされているためです。

最盛期には1日に300万回、国民の40人に1人がうったコロナワクチン。
ここまで接種数が多いと偶然も無視できなくなるため、因果関係の検証は必須ですが、データベースが整っていない段階ではそれほど簡単でもありません。

情報不足によって評価不能である場合、因果関係は「不明」とされますが、その割合の高さを大石は問題視します。

徐々に進展の兆しも

例えばワクチン接種3日後に、血液の流れが急激に低下する急性循環不全で死亡したという宮城県の方がいました。
因果関係は「不明」とされていますが、こうしたケースは少なくないと大石は訴えます。

大石「まだわからないとされている例です」

また、ワクチン接種3日以内の死亡事例が多いことを声高に主張する医師もいます。

最近では進展も見られ、厚労省から「因果関係が否定できない」と認定され、死亡一時金などの支給が認められたのは67名と報道されています。 
ワクチンの評価はベネフィットとリスクのバランスで決まるため、政府はこうした補償責任を果たすとともに、”光”がどの程度のものだったのか、感染リスクと比べて妥当だったのかについても説明責任が今後求められます。

天然痘ワクチンは天然痘撲滅まで200年近い年月を要しましたが、コロナワクチンは登場後まだ2年余り。
ワクチンの有効性と安全性の検証には、まだまだ長い道のりが待ち受けています。
(nachtm)
 
大石邦彦のNOW ON SHARE!
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2023年05月27日11時44分~抜粋

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