大石邦彦のNOW ON SHARE!

「5類」に変わった新型コロナ感染症。何がどう変わる?

6月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられました。

これに先立つ6日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、新型コロナの扱いがどのように変わるかについて大石邦彦アナウンサーが解説します。

[この番組の画像一覧を見る]

外出自粛は不要に

大石「2類相当になってから長かったですね。3年4ヶ月くらいになるんですかね」

新型コロナに感染した方は3376万人、国民の「4人にひとり」が感染したことになります。
なお亡くなった方は、他の病が主たる原因で検査で陽性が判明した方も含み、7万4600人を数えます。

5類相当になったらどうなるのでしょうか?

大石「カテゴリー別で考えていきたいと思うんですね」

まず、療養期間については、原則7日間から原則5日間に変わりますが、これまでのような外出自粛は求められません。

大石「インフルエンザもそうですもんね。『出ちゃいけない!』とは言われてませんよね」

また、濃厚接触者も学校や会社に行くことができるようになります。
今後はインフルエンザと同じように考えればよさそうです。

全数把握から定点把握へ

また、現在4万4千か所ある発熱外来は、6万4千か所以上に増えることになります。

大石「1.5倍に増えると。本当にそのとおり増えていくかというと…なかなかそうでもないらしいんですね」

というのも、分類法が変わってもウイルスの性格そのものは変わらないため、基本的な受診方法も変わりません。
したがって、発熱があったら予め医療機関に伝え、医療機関の指示に従うことが大事になります。

大石「どの医療機関も5類になったら診療できますよ、というわけではないということですね」

そして「今日は何人が感染した」と報道されていた感染者数については、計測の方式が全数把握から定点把握に変わります。
すなわち、「指定の医療機関で1週間で何人感染していたか」をもって、「全国でこのくらい感染者がいるんじゃないか」ということを推定する方法に変わります。

これに伴って報告頻度も減り、感染者数は毎週金曜日に報告されます。
また、死者数は人口動態統計の手法を用いて、2ヶ月後に総数が発表されます。

大石「2ヶ月後に総数がわかる。死因に至ってはなんと5ヶ月後」

この変更により「強毒化・弱毒化などの状況があまりわからなくなる」と危惧する医師の声もあります。

また公費負担について、今後は一部自己負担になります。
高額な医療費は公費ですが、その他のものは自己負担ということに。

大石「確かにそれだけお金使ってますもんね」

特効薬はない

では、ワクチンに関してはどうでしょうか?

2023年度末までは公費負担が継続されます。
そして今月8日から新たに始まるのが「春開始接種」。

その対象は、高齢者・基礎疾患のある方などで、春・秋の接種に。健康な方々は9月以降の「秋開始接種」となります。

また入院体制については、これまで保健所が入院調整を行っていました。
5類になると、かかりつけ医が大病院に連絡して調整することになります。
こちらに関してもインフルエンザ同様の扱いになります。

大石「今までは保健所が一枚あいだに入ってましたけど、それがなくなるということなんですよね」

以上のように、あらゆる面でインフルエンザと同じ扱いになるコロナ。
ただ医師の方いわく、同じとはいえ「コロナにタミフル・リレンザのような特効薬はない」とのこと。
法的な扱いが変わるだけで、感染症の症状などの本質が変わるわけではありません。
(nachtm)
 
大石邦彦のNOW ON SHARE!
この記事をで聴く

2023年05月06日11時44分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報