大石邦彦のNOW ON SHARE!

2023年の通常国会。今年の注目ポイントはどこ?

今月下旬に「通常国会」が召集されます。防衛費の増額や、それに伴う増税、”異次元の少子化対策”など、課題山積みの岸田政権。

1月14日放送の『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、大石邦彦アナウンサーが注目ポイントを解説します。

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争点は防衛予算の増額

通常国会の会期は1月23日から6月21日までの150日間です。
昨年の臨時国会は、物価高対策、旧統一教会問題の救済法成立、また政治とカネの問題も浮上する中で閉幕しました。

大石「今年の通常国会、いったい何が話し合われるのか?ポイントを整理してみました」

最大の焦点は「2023年度の予算案を成立させること」と大石。
政府の提出法案は60本ほどになる見通しで、一般会計の総額は過去最大。
中でも、年末に突然飛び出した防衛費の大幅増額と、その財源確保に向けた「防衛力強化資金」を新設する法案が大きな争点になりそうです。

防衛費の強化が意味するものは…すなわち増税。

大石「過去2回の岸田政権の公約には増税なかったですからね。いきなりじゃない?って思いましたよ」

増税の前に大石がまず改革を望むのは、月100万円の「調査研究広報滞在費」。
平たく言えば、国会議員が何に使ってもよいお金のことです。
国会議員は、使途を公開しなくてよい自由に使えるお金があることになります。

国会議員は身を切る改革を

ちなみに、調査研究広報滞在費のもともとの名前は「文書通信交通滞在費」でした。

大石「名前だけ変えたんです。内容変えなかったんです」

2000万円以上の待遇に加え、年1200万円もの歳費は”第二の議員報酬”と揶揄されています。

大石「身を切る改革なくして増税なし!昔どっかの政党がこんなこと言ってたような気がしますけども」

国民に負担ばかり求めないよう、自分たちもしっかりやってほしいと大石。

また、原発の長期運転を認める法案も。
昨年は電気料金が高騰し、海外に依存しないと電気さえ作れないことに気付かされましたが…

大石「原発でいくの?でも忘れちゃった?東日本大震災。喉元過ぎれば熱さを忘れる」

放射能問題が騒がれた原発政策。
エネルギー政策との板挟みになっており、こちらも国会でしっかり審議してほしいところです。

「今さら感」漂う少子化対策

そして、長年の社会問題である少子化。昨年、出生数が80万人を割りました。
これは明治時代以来初めてのことで深刻な状況です。

そこで年明け早々、アベノミクスの「異次元の金融緩和」ならぬ、「異次元の少子化対策」というキラーワードを持ち出した岸田政権。
そろそろ政府が本腰入れたところを皆さんに見てもらいたい、という趣旨の演説でした。
これに憤慨する大石。

大石「頭来ましてね。ちょっと待ってくれよと」

1994年から行われた「エンゼルプラン」という少子化対策を取材したこともある大石。
あれは本気じゃなかったのか!と怒り心頭になるのは無理もありません。

ポイントは予算案

日本の政策にありがちなのは、従来案の総括や反省をせず「表紙」だけ変えて次へ進むことだと嘆く大石。

今回の通常国会の最大のヤマについて、愛知学院大学の森 正教授(政治学)は「何年も先の政策プランを決めないといけないが、予算案を通せるかどうかという点にある」と指摘します。
また、春には統一地方選挙も行われます。

大石「実際に岸田政権で勝てるのか?試金石になってくる」

広島サミットで支持率を上げて解散したいのが政権の思惑、と大石。
すでに選挙管理委員会はいつ選挙があってもいいように、秋の解散に向けて動き出しているそうです。

いずれの法案も私たちの身近な生活に深く関わるだけに、2023年も国政の動きには要注目です。
(nachtm)
 
大石邦彦のNOW ON SHARE!
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2023年01月14日11時44分~抜粋

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