大石邦彦のNOW ON SHARE!

4回目コロナワクチン接種後に女性が急死。医師が施さなかった対処とは

11月5日、愛知県愛西市で新型コロナワクチンを接種した女性が亡くなりました。
原因としてアナフィラキシーショックの疑いが持たれています。

12日放送の『大石邦彦のNOW ON SHARE!』(CBCラジオ)ではこの事故の経緯や、アナフィラキシーショックとその対応について大石邦彦アナウンサーが解説します。

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明らかになった事実とは?

愛西市の42歳女性はBA.5対応型ワクチンを接種した直後、体調が急変して亡くなりました。
女性は集団接種会場で接種5分後に「息苦しい」などの体調悪化を訴え、嘔吐などの症状が出て、およそ1時間半後に死亡。

死因は急性心不全とされていますが…

大石「アナフィラキシーの治療を受けないまま亡くなっていたことがわかったんですね」

大石が女性の夫から直接電話を受けて実施した今回の取材。
女性は基礎疾患である糖尿病を患っていたものの、食事制限と薬でコントロールできていたため、重度の糖尿病ではなかったそうです。

当日の午後2時15分、4回目のワクチン接種を受けた女性。
コロナワクチン接種は初めてではなく3回接種済みで、これまで接種後に大きな異常はみられていなかったため、今回4度目の接種を受けることに。

ところが接種直後、咳込むなど息苦しい症状があらわれて倒れ込み、二度の嘔吐も。
酸素投与の処置が行われ、心停止の際には心臓マッサージも受けています。

疑問が残る現場の対応

ここで大きな疑問が残るのは「アドレナリン注射をしていなかった」こと。
というのも、急変の状況からアナフィラキシーショックの疑いがあるからです。

アナフィラキシーショックはコロナワクチンにかぎらず、予防接種のリスクとしてよく知られているアレルギー反応の一種です。

大石「どんな症状が出るのか?」

アナフィラキシーを起こすと、頬の紅潮・じんましん・くしゃみ・相次ぐ咳・吐き気・嘔吐といった症状があり、今回のケースにも当てはまります。

さらに、呼吸が苦しくなったり、意識障害が出たり、脈が薄くなったり、動悸が止まらなくなったり、冷や汗が出始めた場合にはアナフィラキシーショックかどうかを診断する必要があります。

診断された場合、非常に大切なのは「ためらわずに筋肉注射で0.3mgのアドレナリンをうつ」こと。
これがアナフィラキシーショックに対する一般的な処置ですが、今回はなぜかその注射がなかったそうです。

問われる市の責任

因果関係は究明中ですが、この場合、然るべき医療処置を受けなかったことになります。
万一の際に備えて医師や看護師がスタンバイしていたはずなのに、どうしてこのような事態になったのでしょうか?

大石「なんで(対応)しなかったのか?」

女性の夫が問い質したところ、「アナフィラキシーショックだと思わなかった」と答えた現場の医師。
例えアナフィラキシーショックの対応経験がなかったとしても、周りには多くの医師や看護師がいました。

また、経験のある医師でなかったとしても、アナフィラキシーショックの対応に関する最低限の知識を有していたはずです。

大石「知識があったのに、なぜ行動に移さなかったのか?」

医師の対応への疑問は大きいものの、経験がない医師を派遣した愛西市の責任もまた重大です。
治療は不可能だったのか、何らかのミスによるものだったのか、説明責任が問われます。

これまで国内で3億回以上行われているコロナワクチン接種。
現場の混乱はなかったため、慢心があったのではないかとの見方もあります。
初心に立ち返り、いま一度対応を見直してほしいと訴える大石でした。
(nachtm)
 
大石邦彦のNOW ON SHARE!
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2022年11月12日11時44分~抜粋

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