大石邦彦のNOW ON SHARE!

いよいよ開業のジブリパーク、実は税金も投入されている?

11月1日、ジブリパークが愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(通称モリコロパーク)にオープンしました。

1985年に設立された歴史あるスタジオジブリ。
『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』など数々の大ヒット作品で国内外に名が知られ、その世界観を表現したテーマパークとなっています。

10月29日放送の『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、ジブリパークのフトコロ事情について大石邦彦アナウンサーが解説します。

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今年は3つのエリアがオープン

大石「全国的にホットな話題になってますよね」

全5エリアのうち、今年オープンするのは3つのエリア。
『天空の城ラピュタ』などの世界観が詰まった「ジブリの大倉庫」、『耳をすませば』などの「青春の丘」、『となりのトトロ』などの「どんどこ森」。
来年以降は「もののけの里」「魔女の谷」がオープン予定です。

大石が今回気になったのは「万博会場の自然は守られているか?」そして「地元へのメリットはどれだけあるか?」の2点。

というのも、実はジブリパークには税金が投入されているため、知られざるジブリパークの経済効果を深掘りすることに。

大石「他ではなかなかこの視点でやっていないと思いますので」

愛知県産の木材をそこかしこに使用

愛・地球博記念公園はもともと愛知青少年公園という公演でした。
敷地内では焼き物用の粘土を掘ったりしていました。
当初の世界観を大事にすべく、「木は極力切っていない」とジブリパークのプロデューサー。

大石「どうしても、というものは木をあえて移植。そこまで徹底していた」

万博の理念に沿い、自然の叡智をしっかり守って共生を大事にしているそうです。

また、地元へのメリットはというと、パーク内で使用されている木材はほとんど全て愛知県産。

大石「『ジブリの大倉庫』の図面を見せてもらったんですよ」

部外秘の図面を見ると、どの建物に愛知県産の木材が使われているか一目瞭然。
中央階段の青を基調としたタイルも、職人が瀬戸焼・常滑焼・美濃焼を使用。
もともとの温水プールを作り変えてコスト削減も図っています。

大石「究極の居抜き物件!魔法のリノベーションが施されてる」

年間の経済波及効果は?

ちなみにジブリパークに税金はいくら使われたのでしょうか?

愛知県の公園整備事業の一環という名目で使われた公金の内訳は、今年オープンする3つのエリアに182億円。来年オープンする2つのエリアに158億円。占めて、建物そのものに計340億円となります。

また、駐車場や休憩所の整備と道の舗装に157億円で、建物と合わせると、計497億円(およそ500億円)。
国の補助金も使われますが、愛知県の負担分としては362億円です。

大石「これが高いか?安いか?」

一方、見込まれる年間の経済波及効果は480億円(そのうち、グッズ・飲食・宿泊が283億円)。
年間180万人が来場する想定だそうです。

近隣の主な施設と比較すると、ナガシマリゾートが1062万人(第1位)、刈谷ハイウェイオアシスが635万人(第2位)。
ジブリパークは東海地方でだいたい10位に位置する見込みです。

大石「54市町村の物産をさまざま販売するそうです。これは愛知県の公園整備事業だからできること」

そして「これこそ最大のメリット」と強調する大石。

開業前にもかかわらず、これだけ緻密に算盤が弾かれているジブリパーク。
経済効果もさることながら、世界的な知名度を誇るテーマパークの開業はきっとプライスレスな価値をもたらすことでしょう。
(nachtm)
 
大石邦彦のNOW ON SHARE!
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2022年10月29日11時43分~抜粋

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