大石邦彦のNOW ON SHARE!

Jアラートが鳴った時、国は、国民は何ができるのか?

先週、北朝鮮から弾道ミサイルが発射され、排他的経済水域(EEZ)の外側に落下。
日本上空を飛び越えたため、5年ぶりにJアラートも発出され、一時騒然となりました。

今回の弾道ミサイルにはどんな狙いがあったのでしょうか?
また、Jアラートが鳴ったときはどうすればよいのでしょうか?

10月8日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、北朝鮮の狙いや万一の対策について、CBCのアンカーマン大石邦彦アナウンサーが解説します。

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明け方に発令されたJアラート

先週、北朝鮮から複数発射された弾道ミサイル。
いずれも排他的経済水域の外側に落下したと推定されています。

大石「朝方でしたから、突然の出来事でどうしたらいいんだろう?と悩んだ方もいるかも知れません」

今年でもう20回以上になる北朝鮮のミサイル発射。
この10日間で8発を数え、4日の中距離弾道ミサイルではJアラートも発出されました。

大石「これどうですか?北海道、青森にいらした方はびっくりしたでしょう」

2017年以来、7回目となるJアラート。携帯が鳴り、怖さを感じた方も多かったでしょう。
私たちは対策をどのように講じればよいのでしょうか?

今回も大石がインタビューを試みたのは、自衛隊のトップを務めた河野克俊・元統合幕僚長。

まず、ミサイル発射がなぜこのタイミングだったかということ。
第一の理由は現在の政権が北朝鮮に厳しい姿勢をとっている韓国へのけん制という狙い。

第二の理由は、アメリカの空母ロナルド・レーガンが参加したアメリカと韓国の演習や、日米の潜水艦に対する演習。これらは北朝鮮を想定していたため、それに対するけん制と挑発。

これら2つの狙いがあったようです。

ミサイルは本当に迎撃できる?

河野さんは、日本上空を飛び越える撃ち方をしたことで脅威は深刻化したと主張します。
場合によっては航空機に衝突する可能性や、日本に着弾する可能性もあり、非常に危険です。

大石「じゃあ、なんで自衛隊は迎撃しなかったのか?」

日本領土に落下しないことがわかったため、迎撃しなかったというのが河野さんの説明。
撃ち落とすことは出来たものの、日本は安全だと確認できたので迎撃しなかったそうです。

飛んでくるミサイルを迎撃することは本当に可能なのでしょうか?
発射地点がわかった場合、レーダーで飛距離も確認できるため、かなり高確率で撃ち落とせるそうです。

しかしながら、車・列車・潜水艦など移動式の発射台の場合、発射地点がわかりません。
また、同時に何発も発射された場合もレーダーで処理できなくなるそうです。

大石「迎撃するには限界がある」

となると、本気で日本を狙ってきた場合、もしかしたら迎撃できない可能性も十分にあるのだとか。

Jアラートが鳴った場合の対策は?

では、ミサイルが飛んできてJアラートが鳴った場合、どうすればよいのでしょうか?

国民保護ポータルサイトにその対策が記されています。

屋外にいる場合、近くの建物内に避難するか、地下鉄など地下に避難する。
屋内にいる場合、爆風でガラスが割れる場合に備えて、窓から離れるのが大事だそう。

ただ実際、ミサイルが直撃となったらどうしようもないと大石。
だからこそ、やはり外交力で未然に防ぐのが定石です。
日本政府は強く批難・抗議をしたようですが…

大石「効いていないから、8発も撃ってくるわけじゃないですか」

ある専門家によると、射程距離1万5千キロを超えるまで何度も訓練が行われるとの見立てです。
つまり、北朝鮮は”全米全土が射程距離に入る”範囲を目指しているとのこと。
その間、万が一、日本に落ちる可能性もあると指摘します。

なんとか外交ルートを作り、止める手立てを模索してほしいと強く願う大石でした。
(nachtm)
 
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2022年10月08日11時44分~抜粋

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