大石邦彦のNOW ON SHARE!

安倍元総理の国葬で現場から見えたものは

9月27日、東京・日本武道館で安倍晋三元総理の国葬が執り行われました。

事前の世論調査では賛否が割れていた今回の国葬。
厳戒態勢が敷かれた会場周辺でも、献花の行列とデモ隊が同居する異様な雰囲気に包まれました。

10月1日放送の『大石邦彦のNOW ON SHARE!』(CBCラジオ)では、国葬当日の様子をアンカーマンの大石邦彦が説明しました。

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警備の数は2万人

9月27日火曜日午後2時から東京・日本武道館で執り行われた安倍元総理の国葬を取材した大石。
1967年の吉田茂元総理以来、戦後二人目となる55年ぶりの国葬。
都心では大規模な交通規制があり、厳戒態勢が敷かれる中で行われました。

大石「国民の意見が割れる中で行われた国葬。現地は一体どうだったのか?」

前夜11時頃に東京入りした大石。

大石「東京駅、警備がものものしいかと思ったら…そうでもなかったですね」

以前取材した伊勢志摩サミットの時と比べると少なく感じたそうです。
そして当日の朝、車で日本武道館周りを取材した大石。

大石「周辺は警察官の方が多かったですね」

今回の国葬に投入された警察官の数はおよそ2万人。伊勢志摩サミットの警備(2万3千人)とほぼ同規模です。

また、全国から2,500人の警察官が東京に向かったそうです。ちなみに東海3県から応援に駆けつけた数は…

大石「問い合わせたものの、教えてくれませんでした。警備上の理由で」

安全のため、人数の詳細については公表していなかったようです。

警備力の高さを内外に誇示

各国から要人が集まった今回の国葬。
安倍元総理が命を落としたのは警備の隙を突いた銃撃だっただけに、あらためて日本の警備力の高さを内外に示す必要があったと大石。

しかも、周りが海で囲まれていた伊勢志摩サミットと違い、都会はビルが林立しているため、死角が多い今回の会場。
警察官の方がビルに出入りを繰り返すなど、しっかりと目を光らせていたようです。

今回の国葬を巡り、世論は真っ二つに分かれました。
JNNの世論調査によると、賛成が38%、反対が51%。

一方、現地ではいくつかのビルを囲むように、献花の大行列が最大3、4キロ続いていたと大石。
長期政権となった安倍元総理の人気の高さをうかがわせました。

しかし国会議事堂周辺では反対派のデモ隊が集結。主催者発表によると1万5千人が集まったそうです。
若者中心の安保反対デモの時と比べ、今回は高齢者の方が多い印象だったと大石。

賛成派と反対派が一堂に会し、辺りは異様な雰囲気に包まれていたといえます。

55年前の国葬の様子は?

大石「亡くなっても国論を二分する。これが安倍政治の特徴なのかなぁと思いました」

果たして安倍元総理自身がこの状況を望んでいたのかどうか?と思いを馳せる大石。

専門家によると、国葬は”時の権力者が政治利用するもの”という見方も。
その意味では、今回の国葬は旧統一協会との関係を覆い隠す目的があるとも指摘されています。

ところで、前述した吉田茂元総理の国葬では、学校は休校、仕事は休業のところが多く、国民は哀悼の意を求められたそうです。
今回の国葬に対して疑問を呈する大石。

大石「弔意すら求めない国葬って、国葬と言えるのかどうか?」

今後気になるのは、税金の使い道。
国葬の費用は当初の2億5千万円から16億6千万円に膨れ上がりました。
最終的にいくらかかったのか詳らかにしてほしいと大石。

国葬を終えた岸田政権には今後3年間国政選挙がないものの、「黄金の3年」は遠のき、険しい政権運営が待ち受けています。
コロナ、物価高、円安など様々な課題をどう克服していくのか、厳しい目が注がれると評する大石でした。
(nachtm)
 
大石邦彦のNOW ON SHARE!
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2022年10月01日11時44分~抜粋

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