大石邦彦のNOW ON SHARE!

伊勢志摩サミットの警備を取材したキャスター、安倍元首相襲撃事件に驚く

安倍晋三元首相襲撃事件からまもなく3週間。
2016年の伊勢志摩サミットを取材した際、厳重な警備体制を目の当たりにしたCBCの大石邦彦アナウンサーにとっても、信じられない事件だったようです。

7月23日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、政治家の警備体制について考えます。

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政治家を護衛するSPの人数は?

参院選の遊説中に突如、安倍元総理を襲った事件。

大石「なぜ、あのようなことが起きてしまったのでしょうか?」

気になるSPの数はというと…
現役総理は5人、元総理は2人、大臣クラスは1人、都知事は4人と決まっているそうです。

大石「今回は(警備が)甘かったと言わざるを得ない」

実は大石、この事件が起こるまで、日本の警備体制はむしろ高いと思っていたとか。

2016年、大石は三重県の賢島で行われた伊勢志摩サミットの取材にあたっていました。
賢島付近には、北海道から九州まで、最大2万3千人の警官が集結したそう。
警察車両のナンバープレートは全国津々浦々で、見本市のようだったとか。

大石「それを見るなり、いろんなところから集まっているなと思いました」

警察官の訛りも、東北訛りから九州訛りまでさまざま。
警備がものすごい規模で行われていることを肌で感じたそうです。

徹底していたサミットの警備

それにしても、伊勢志摩サミットはどうしてこの地で開かれたのでしょうか?

その理由は、サミットを大都市で開催すると人口も多く、警備が難しいこと。
リゾート地で行うのが最近のトレンドなのだとか。

大石「陸・海・空の警備が徹底していました」

周囲が7kmの賢島の場合、2か所のブリッジさえ検問で封鎖してしまえば、陸路は完全にシャットアウトできたそうです。

大石「陸上封鎖がたやすかったと言えるんですね」

賢島の住民80名は全員IDパスを所持。
取材班も2ヶ月前から全員IDパスを作ったそうです。
テレビの取材機器は、見ようによっては”バズーカ”にもみえるため、取材中も即尋問されたそう。

大石「もう、徹底していたんですね」

もちろん、金属探知機もバッチリ。
海には高速ゴムボートに乗った警察官が常時監視しており、大石もしょっちゅう声をかけられたとか。

さらにはドローンも飛んでおり、陸・海・空の警備は完璧。
何事も起こらず、”アリ一匹入れない警備”と称えられたとのこと。
この様子を目の当たりにした大石、今回の事件における警備体制の甘さに驚いたようです。

拳銃への対応が甘かった?

翻って、今回の事件の問題点を問い直す大石。

まず問題なのは、演説場所。
四方八方ガードレールに囲まれており、逃げ場がなかったことを挙げます。

大石「360度どこからでも狙える場所だったと思います」

動画を観て、SPが背後に気をとられている様子はなかったと大石。
6mくらいの位置に近づかれてしまうと、どうしようもないと言います。

また、前日に演説予定が決まったため、警備が用意周到でなかったことも指摘します。

大石「わかっていれば、ああならなかったんではないかと思いますね」

さらに、刃物や鈍器と違う拳銃への対応ができていなかったと大石。
今回の事件について「撃たれることを想定してない警備」と自民党員もこぼしていたそうです。

大石「これから変えていかなきゃいけないんじゃないかと」

国政選挙の予定がない次の3年間で、有権者と候補者を守る警備体制になることを願う大石でした。
(nachtm)
 
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2022年07月23日11時44分~抜粋

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