大石邦彦のNOW ON SHARE!

金融トラブルや詐欺、今年から高校で「資産形成」が必修科目に。

今年度から高校の授業で必修科目になったのが「資産形成」。

「資産形成」はどの科目の授業で、どんな内容なのでしょうか?
またなぜこのタイミングで始まったのでしょうか?

5月21日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、大石邦彦アナウンサーが学校で投資の知識を学ぶ理由を解説します。

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資産形成は”意外”な科目に

今回のテーマは「高校で金融教育スタート!いったいなぜ?」。

金融教育とは平たくいえば”お金の学習”のこと。
学習指導要領の改訂を受けて今年から高校で「資産形成」が必修科目になったそうです。

大石「どの科目だと思います?」

社会科でしょうか?数学科でしょうか?

大石「これ意外じゃないですか?びっくりしますよね、家庭科…びっくりですよ」

調理実習や裁縫などでおなじみの家庭科に分類されたそうです。

もちろん「お金をどう調理するか?」ではなく、未成年の金融被害を防ごうという目的で行われるこの授業。
今年から施行された成人年齢の引き下げに対応するためで、実は2、3年前から金融教育が始まっていたそうです。

大石「なるべく早目にお金のお勉強をしましょう、ということになったんですね」

18歳から保護者の同意なしに契約ができるようになった現在、学校で体系的に学ぶ必要性があるとのことです。

人生の三大費用とは?

気になるのは授業の内容。
金融庁が公開した動画や、実際の教科書にもあたってみたという大石。
収支のバランスについて「月給から毎月使える額」を問う設問があるそうです。

大石「僕だったら若い頃、全部使っていましたね。あるもの全部使いますよね?」

主な支出といえば食費、住宅費、光熱費、通信費、交通費。
それらに加えて、貯蓄を毎月入れることを勧めているのだとか。

大石「できない人多いんじゃないかな。結婚するまでは本当にしてませんでしたから…結婚するまで貯金ゼロだった」

奥さんが当時呆れていたそうです。

大石「人生の三大費用ってなんだと思いますか?」

住宅、老後…あとひとつは何でしょうか?

大石「正解は…教育です」

国立大学の授業料は243万円。私立大学の授業料は文系386万円、理系517万円。
さらに国立大学の生活費は449万円。私立大学の生活費は437万円。
場合によっては計1千万円かかるため、貯金を奨励しているそうです。

怪しい話にはご注意

”貯める・増やす”という具体的な授業も。
そこで学ぶのは「『確実に儲かる』という投資を紹介され、リスクがなく安全だと思い投資を始めたケース」について。

大石「確実に儲かる投資なんてないじゃないですか」

こうした事例を通じてリスクを見込むことの大切さを教えるそうです。

約半数の人が投資するアメリカに比べ、約半数の人が貯金する国・日本。
こどもの頃からのお金についての教育の差が顕著に表れているといいます。

「金融リテラシーを理解している人ほど、年収や資産を多く持っている」というデータもあり、お金の教育の重要性を裏付けているようです。

大石アナの体験

他には、問題があった時の相談窓口(188番、消費者ホットライン)についての設問も。

大石「しっかり学んでほしい。そして金融トラブル。詐欺とかも確実にありますから」

山形から上京した後、詐欺に遭いそうになった話を披露する大石。

ある日「ハワイ旅行のチケットが当たった」という電話が自宅にかかってきたそうです。
池袋駅に呼び出されると待っていたのは若い女性。
事務所に誘われ、怖い男性に高額の英語の教材を売りつけられそうになったのだとか。

大石「こういう思いはしてほしくないので…高校生の皆さん、お金の勉強をしっかりしてください!」

実体験に基づいて戒める大石。学校で資産形成を学ぶ理由がよく分かる放送でした。
(nachtm)
 
大石邦彦のNOW ON SHARE!
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2022年05月21日11時44分~抜粋

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