石塚元章 ニュースマン!!

消えゆく書店。1軒もない市町村が全国の4分の1も!

12月8日、まったく本屋さんがないという自治体が全国の26.2%にも上ることが、一般財団法人出版文化産業振興財団の調査で判明しました。

1店舗しかない自治体を含めると4割以上を占めるほどですが、特に読書家の方にとっては寂しい数字なのではないでしょうか?

12月10日放送のCBCラジオ『石塚元章 ニュースマン!!』では、年々減り続ける街の本屋さんの現状について、CBC特別解説の石塚元章委員と渡辺美香アナウンサーが解説しました。

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半分以上の市町村で本屋がない県も

今や本を買ったり読んだりするにはさまざまな手段がありますが、やはり書店の店頭でで直接本を手に取って買うという行為が良いという方も少なくないようです。

「書店で何気なく取った本が、人生に影響する本になったりということがあるのにね」(Aさん)

「本屋に行くと何かあるんじゃないだろうかというワクワクした雰囲気、なくなっていくのが悲しいですね」(Bさん)

本屋さんがない自治体が最も多い都道府県は沖縄県で56.1%、以下、長野県、奈良県と続きます。

石塚「そもそも紙媒体がいま不振で、『本が売れない』『雑誌が売れない』『新聞読まない』という時代。

それからインターネットで本が買えますよね。紙の本が良いなと思う人も、インターネットで送ってもらうというのが普及した。あと、娯楽が多様化してる」

経営が難しい

また、本屋さんでの売り上げが減っていること以外にも、経営が厳しい理由があるようです。

石塚「書店そのものがご苦労されて、万引きなどの被害も大変だけど、利益率が薄いんですよね。

だからこそ、万引きとかに遭うと大変ダメージが大きいんだけど、『もうやってられません、儲からないんだもん』というところが」

渡辺「たくさん新刊を仕入れたって、大手がたくさん買ったら余っちゃうわけですからね」

それでもなんとか、売り方などを工夫する本屋さんもありますが、経営努力だけではなかなか難しいようです。

石塚「ビジネスとしてどうやっていくかっていう(戦略)、僕もよく見るんだけど、1ついえるのは、大手の書店・チェーン店ではその手は使えるよねと。

だけど街の本屋さんではできないでしょ、みたいなビジネス戦略もあったりするんで」

店頭で本を買うこと

街の本屋さんが苦しい状況にあるのは変わりませんが、それでもすぐに買って読めるというのは何よりの強み。
よく足を運ぶ石塚も、書店を残してほしい1人です。

石塚「本屋さんに行くのが好きなのよ、買っても買わなくても。ちょっと時間があって時間つぶししてるうちに5、6冊買ったりして、カードで買ってると後で大変な目に遭う」

渡辺「そして、だんだん積みあがってるのがあのデスクなんですね」

石塚「ほっといてください(笑)。確かに『積ん読(つんどく)』なんて言葉もあって、必ずしも全部読んでるわけではないですけど」

渡辺も中学の時に読めなかった本が何冊かあったそうですが、当時通っていた店の店員さんから言われたことがあったそうです。

渡辺「その頃に忘れられない言葉があって、『タイトルだけの出会いも読書だから』って。

その本屋さんもなくなっちゃいましたね…」

近くの書店がなくなってほしくないという方は、応援の意味も込めてぜひ本を買ってみてはいかがでしょうか。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2022年12月10日07時26分~抜粋

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