石塚元章 ニュースマン!!

三笘 薫選手の「奇跡の1ミリ」を可能にした「スポーツテック」とは

連日、熱戦が繰り広げられているサッカーワールドカップ。日本代表の決勝トーナメント進出に大きく影響した、三笘 薫選手のスペイン戦でのプレイが話題です。
ゴールラインを割りかけたボールに必死に足を伸ばして折り返したこのアシストは、世界中から「奇跡の1ミリ」として注目されました。

12月3日放送のCBCラジオ『石塚元章 ニュースマン!!』では、この「奇跡の1ミリ」を可能にした最新テクノロジーについて語りました。

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“空中は案外OK”の記憶

まずはこちらのおたよりから。

「日本が勝利を決めた2点目、ボールがゴールラインを割ってるかどうか微妙でしたが、見事ゴールが認められました。小学生の時にひとつの机を2人で使っていて、真ん中からはみ出さないように気を遣っていましたが、“空中は案外OK”だったのを思い出しました」(Aさん)

「奇跡の1ミリ」は、VAR「Video Assistant Referee(ビデオ・アシスタント・レフリー)」で再確認されたことで生まれました。

三笘選手が足を伸ばしたボールがラインを超えたようにも見えましたが、実際はわずか1.88ミリ残っていたのです。

結果、三笘選手の折り返しを押し込んだ田中碧選手の得点は認められ、これが日本の勝利につながりました。

公式ボールの「内臓チップ」

この判定を可能にしたのが、今回のワールドカップで公式ボールとして使われている「ボール内蔵チップ」。

先週この番組では石塚が、この判定を可能にした「ボール内蔵チップ」の仕組みについて語っていました。

「あのセンサーのおかげなどで正しい判定ができて、余計なセンサーく(詮索)をしなくてすんでいいと思います」(Aさん)

「ダジャレかい!」とツッコミを入れる石塚。自分が言いたかったダジャレを先に言われて、悔しかったのかもしれません。

「いやーでもね、まさかこのセンサーが日本に勝利をもたらすとは!」と渡辺美香アナウンサーは、まだまだ興奮冷めやらぬ様子です。

世界中で物議をかもす判定

石塚「『すごいですよ~ボールの中にセンサーが入ってますよ!』って先週言ったら、ここでそのVARが生きたっていう。あそこで説明しておいてよかったね。今から解説すると『後追いだろ!』と思われますので」

先に解説をしていたことで、石塚の面目が保たれたようです。

渡辺「判定が出た時に全然ブーイングが起きないっていうのは、それだけやっぱり信用されてたんですね」

それでも、日本に敗れたスペインや、決勝トーナメント進出が叶わなかったドイツからは、誤審を疑う声も出ていたようです。

石塚「確かにね、横から見ると出ているように見えるけど、真上から見てごらん!1ミリ乗ってるから、ラインの上に。Aさんがおっしゃってたように、『空中はいいんだね』っていう話ですけど」

スポーツも「テックネイティブ」に

近年スポーツ界で注目されているのが、スポーツのなかにITテクノロジーを導入し、最新の技術やデータを活用する「スポーツテック」。

たとえばVARのひとつ「ホークアイ」は、ソニー傘下のホークアイ・イノベーションズが持つ「光学カメラ/映像解析技術」を用いています。

これはもともとミサイル追跡装置の技術。軍事産業がスポーツの役に立ってしまったという現実です。

テニスでは早くから「イン・アウト」の判定に、この技術が使われていました。

石塚「これからスポーツをする若いこどもたちは、“テックネイティブ”ですよ。そういうことがあって審判されるのは、当たり前」

スマホネイティブ、デジタルネイティブという言葉があるように、スポーツの世界も「テックネイティブ」の時代になっていくようです。
(minto)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2022年12月03日07時31分~抜粋

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