石塚元章 ニュースマン!!

来年2月から3月に中国へ返還!上野動物園のパンダ「シャンシャン」はなぜ帰る?

CBCラジオ『石塚元章 ニュースマン!!』の「ニュースなポイント」コーナーでは、この1週間に起こったニュースの中からCBC論説室が注目したものを1つ選び、わかりやすく解説しています。

11月19日の放送で取り上げたのは、上野動物園のパンダ「シャンシャン」を来年中国へ帰すというニュース。

CBC論説室特別解説委員の石塚元章と渡辺美香アナウンサーが解説しました。

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日本生まれなのに

11月18日の記者会見で、小池百合子東京都知事は「シャンシャン」を来年2月中旬から3月上旬あたりに中国へ返還するという日程を明らかにしました。

シャンシャンは2017年6月に上野動物園で生まれ、当時は大フィーバーとなりました。

ここで、「日本で生まれたシャンシャンをなぜ中国へ返すのか?」と疑問に思った方のために、あらためて石塚が解説しました。

もともと中国から来ているパンダはもらったわけではなく、借りているという扱いになります。

中国にはパンダがたくさんいるイメージがありますが、パンダは希少動物のため売買ができません。

そのため、シャンシャンが日本で生まれたといっても、もともと親のパンダは中国から来たために、返さないといけないわけです。

パンダ外交

中国がよく使う外交手段のひとつに「パンダ外交」と呼ばれるものがあります。

パンダを他国へ贈ることによって、両国の中を深めたり、交渉を有利に持っていくための手法ですが、そのパンダのやりとりは50年前にまでさかのぼります。

中華人民共和国が建国されて以来、日本とは国交が結ばれていませんでした。
しかし1972年(昭和47年)に日中国交正常化の際、中国からパンダが贈られました。

そのパンダの名前は「カンカン」と「ランラン」で、上野動物園では大行列ができました。

さらに昔へさかのぼると、中華人民共和国ができる前の1941年(昭和16年)、中華民国の蒋介石が日本などと戦争をしている時、アメリカに味方についてほしいため、ニューヨークの動物園にパンダを贈ったこともあるそうです。

「パンダ外交」には80年以上の歴史があるのです。

コロナ禍で延期してきたが

後に上野動物園では双子の「シャオシャオ」と「レイレイ」が生まれたので、お姉さんになったシャンシャン。

もともと、シャンシャンはもっと早くに中国に帰ることになっていたのですが、コロナ禍で延期が繰り返されてきました。

ただ、日本で生まれて人気が出ただけに、寂しいという声もあがっています。

渡辺「本当にパンダが好きな方が『いなくなっちゃうんだ』って。頭数じゃないと。
ものすごい円に近い顔の子とか、長細い顔の子とか、いろいろいるんですって」

石塚「当然そうなんだろうけど、おじさんはほぼ区別つかない。
僕はパンダどころか、人間でも時々区別つかない(笑)。
『どこかでお会いしましたっけ?』って、よく失礼なことを言ってしまう」

シャンシャンは帰ってしまいますが、中国に帰っても元気に暮らしてほしいですね。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2022年11月19日07時25分~抜粋

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