石塚元章 ニュースマン!!

知ってた?歯の数が減ると認知症になりやすい!

名古屋市中村区「すぎうら歯科クリニック」の杉浦洋平院長が歯の情報を紹介する『石塚元章 ニュースマン!!』(CBCラジオ)のコーナー「歯っと驚く予防歯科最前線!!」。

9月24日の放送のテーマは「歯と認知症」。
歯の残存数と認知症には、実は大きな関連があるそうです。

歯の数が減ると認知症になりやすくなってしまうのは一体なぜなのでしょうか?

口腔全般の治療はもちろん、多くの職種との連携や地域医療など、さまざまな取り組みをされている杉浦先生に、歯と認知症の深い関係について伺いました。

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脳は噛むことで刺激される

「歯の数が減ると、認知症になりやすくなる」と杉浦先生。これはつまり「歯の減少に伴って、脳の老化が進んでしまう」ということです。

東北大学の渡辺誠教授らによる学術調査で、「歯の残存数と認知症の関連」が近年明らかとなりました。

ある年代の歯の残存数を調べると、健康な人は平均「14.9本」。
認知症、またはその疑いのある人は平均「9.4本」と、かなり大きな差があることがわかりました。

健康な人と認知症の人でこれだけの差が生まれてしまう理由は、「脳は噛むことで刺激される」から。歯がなくなると、歯の周囲の神経も失われてしまうため、脳が刺激されなくなってしまいます。

歯は、脳の活性化に大きな影響を与えているのです。

認知症と入れ歯の関係

また歯の歯根にある「歯根膜」は、噛んだときの刺激を感知して脳に伝えるセンサーの役割をしています。

歯が抜けてしまうとこの歯根膜も失われてしまうので、このセンサーも働くことができなくなるというわけです。

失うものは歯だけではありません。「歯を失うことは脳の一部を失うことと同じ」と話す先生もいます。

杉浦先生によると、これは訪問歯科の現場で顕著だといいます。

すぎうら歯科クリニックでは、誤嚥性肺炎の予防としてグループホームへの訪問予防歯科を行っていますが、「元気がない方は歯が少ない方が多い」傾向にあり、さらに「認知症の方は入れ歯をしている方が圧倒的に多い」ということです。

さらに、アルツハイマー型認知症の場合、食行動を忘れてしまうことがありますが、この場合は身体の能力の低下があり、誤嚥性肺炎につながりやすくなります。

認知症は誤嚥性肺炎にも影響を及ぼしてしまうのです。

歯を失う原因の「歯周病」を防ぐ

それでは、歯を守るためには何が必要なのでしょうか。

歯を失う原因の第1位は、やはり「歯周病」です。

歯周病の対策には、継続的に歯科医院で専門的な口腔ケアを受けることが必要です。これは訪問歯科の現場でも同じです。

歯科医院といえば以前は「歯が痛くなってから行くところ」でしたが、今は決してそういう時代ではありません。

「すべて予防ですよね」と杉浦先生。
一生噛める健康な歯を守るために、定期的に通院することが大切です。
(minto)
石塚元章 ニュースマン!!
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2022年09月24日07時41分~抜粋

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