石塚元章 ニュースマン!!

台湾を巡る緊張激化!その原因をあらためて解説します。

『石塚元章 ニュースマン!!』では、この1週間に起きたニュースを『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(TBS系)でもおなじみ、CBC論説室特別解説委員の石塚元章が、渡辺美香アナウンサーとともにわかりやすく解説しています。

8月6日の放送では、台湾をめぐる緊張状態について取り上げました。

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ミサイルが日本のEEZに落下

中国が台湾に向けて撃った弾道ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)に落下したことで、日本の安全が脅かされるという問題に直面しています。

渡辺「ロシアだけが孤立していくのかなと思いきや、まったく2つの世界に分かれて、中国が日本とまったく逆の位置に来ているなという恐怖ですよね」

石塚「昔の冷戦時代に近い感じになっちゃって、こういう時代がまた来るんだと、ちょっと前まで思ってなかったよねという感じがありますが」

今回中国がミサイルを発射した理由のひとつが、アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問。

この訪問に対しては、さまざまな専門家が「なぜ今行くのか、行っても何のメリットがない」と指摘しています。

先日の記者会見では、「もうすぐ議長ではなくなるかもしれないから、今のうちに行っておこうという"レガシー作り"(自分が歴史的な評価を得たい)で、自分のためだけに行ったのではないか」と指摘され、ペロシ氏が怒ったという一幕もありました。

25年以上前に同じような状況が

石塚「確かに中国にひとこと言いたい気持ちはよくわかる。
わかるけど、このやり方が良いのかっていうと、若干(疑問が残る)というのが一つある。

あと、アメリカと中国の関係が非常に微妙な間合いになってきたなと思うのが、1995、1996年にも同じようなことがあったんですね。

同じように中国が台湾を巡って軍事訓練をやったりしてみせる。
ところが、アメリカの空母が台湾に近づいていったら、中国は辞めます辞めますって言った。

また同じようなことをやったんだけど、今回アメリカの空母が来ても辞めないよね」

石塚は、25年以上経って中国は経済的に成長し、軍事力も強化されたため、アメリカとのパワーバランスが変わってきたことが、今回の対応の違いにあらわれていると指摘しました。

緊張状態はさらに続く?

この緊張状態はさらに激化してしまうのでしょうか。

石塚「ただ、両方とも本当の衝突は嫌なんですね。

メンツがあるから、自分たちの国民の世論も見てるから、一応お互いにいろいろやるんだけど、最後のところは衝突したくないので、アメリカの空母は最後はスーッと少し東の方へ下がりましたし。

中国も軍事訓練をやるぞと言いながら、ペロシさんがいなくなってからやり始めたりとか。

いろいろ気を遣うところは気を遣ってるということなんだろうけど、こういうことをやっちゃう以上、偶発的に戦争が始まっちゃう可能性はゼロではないので、それが怖いですね」

そして、何よりも習近平体制が今回の軍事訓練を行っていることが、緊張をもたらした原因です。

石塚は「秋の共産党大会で習近平さんが3期目を狙ってるんで、彼の思いとかメンツもあるっていうような状況なんだと思います」と語り、最後にあらためて偶発的な戦争が起きないことを願いました。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2022年08月06日07時25分~抜粋

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