石塚元章 ニュースマン!!

食生活が大きく変わるかも…「フードテック」って何?

8月20日、政府はフードテックの商品表示基準を明確化することを発表しました。

フードテックとは、先端技術(テクノロジー)によって、新しい食品(フード)を生み出すという意味の造語。

最近だと代替肉といって、お肉のような味を植物性原料で再現させるというものがありますが、原材料を含めた食品表示の仕方についてルール化するというものです。

今後もフードテックにより、今までとは違う原材料の食品が増えていくことが予想されます。

21日放送の『石塚元章 ニュースマン!!』では、フードテックは何のために必要なのか、私たちの食生活がどう変わるのかについて、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が説明します。

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健康志向の高まり

代替肉は植物由来のものでいえば、1番有名なのは大豆を使ったもの。

最近カフェでも大豆ミートを使ったサンドなどが販売されていて、食感や味が本当の牛肉などとあまり変わらなくなってきています。

日本では今までどう表示するかが決まっていなかったため、このままだと原材料をわざと隠すなどして、メーカーと消費者の間でトラブルとなる可能性があります。

この表示方法を決めるというのが、今回の政府の発表内容でしたが、なぜ今、フードテックによる食品が増えてきているのでしょうか。

その理由として石塚は3つ挙げましたが、1つ目は健康志向。

「お肉は脂があるし、野菜系の方が良い」という方のニーズが高まっています。
 

3つの世界的な問題を解決

2つ目の理由が、世界的な食糧問題。

日本は少子化で人口減少の話が出ていますが、世界全体で見ると人口はどんどん増加。

みんなが今までと同じようにお肉を食べ続けると、お肉が足りなくなり、タンパク質が摂れなくなる可能性があります。

そこで、お肉ではないものを使ってタンパク質を摂る必要があるため、大豆など別の材料を使った食糧が必要となるわけです。

そして最後の理由は、環境問題。
肉を作るためには、たくさんの家畜を飼う必要がありますが、よく言われるのが牛から大量のゲップが排出され、これが地球の温暖化につながるといわれています。

さらに、牛や豚を育てるのに必要な穀物を作るのにも、大量の水が必要という事情も。

もし、牛などを使ったお肉をすべて植物由来の代替肉でまかなえることができれば、温室効果ガスは今の25分の1にまで減らせる、水も8分の1で済む可能性があるという研究結果もあるそうです。

フードテック関連の市場が、現在拡大しているため、企業も目を付けている状況です。
 

プラントベースって何?

石塚がさらにフードテックに関連した言葉として紹介したのが、「プラントベース」。

プラントは植物で、ベースは基礎ということですが、植物由来の食品のことです。
「フードテック」に「プラントベース」と、聞いたことがない単語が続きますが、石塚は日本にも昔から同じような考えの食品があると語ります。

石塚「日本人は昔からガンモドキを大豆で作って食べてる。雁"もどき"ですからね。

雁の肉もどきのものを(豆腐や野菜などを使って)食べてましたから、なじみが深い気がします」

今、一般的には馬の肉をほとんど食べることがないように、将来は牛や豚もほとんど食べることがなくなる時代が来るかもしれませんね。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2021年08月21日07時22分~抜粋

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