石塚元章 ニュースマン!!

2回では不足?新型コロナワクチン接種、3回目の必要性

8月6日、新型コロナウイルスの国内感染者(クルーズ船での感染含む)が100万人を超えました。

その一方で、国内でのワクチン接種人数は8月5日時点で累計5,300万人を超えていて、次第にワクチン接種が進んでいます。

『石塚元章 ニュースマン!!』の「石塚トレンド 今日の数字」コーナーでは毎週、CBC論説室の特別解説委員である石塚元章が、今週起きたニュースの中から関連する数字をピックアップ。

渡辺美香アナウンサーとともに解説していますが、8月7日の放送で取りあげた数字は「3回目」。

現在、ワクチン接種は2回行われていますが、最近にわかに「3回目の接種が必要」という話が出てきています。

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3回目の接種で新たな世界的問題が

日本政府は6日、新型コロナワクチンの2回目の接種を行った人に対し、2022年に追加接種を行う検討を始めました。

これは時間が経つにつれてワクチンの効果が低下する可能性があることや、感染力が強まった変異株への対応が必要とされているためです。

これは世界全体の傾向で、お金に余裕のある国や先進国などでは、3回目の接種を検討しています。

特にイスラエルはすでに3回目の接種が始まっていますし、スウェーデンやドイツ、イギリス、フランスなどはもうすぐ行うことを発表しています。

この動きに対し、WHO(世界保健機関)は「まだ1回目も接種していない国もある。いくらワクチンが余っているからといって、すぐに3回目を打つとますます貧しい国などに回らなくなる」と牽制。

一部の国だけでワクチンを独占する動きに懸念を表明しています。
 

一部の国に集中するデメリット

ワクチンを買うことができる国で独占するのではなく、発展途上国にも行き渡らせようという「COVAX(コバックス)」という枠組みが作られ、実施されているものの、3回目の摂取問題により、逆行する可能性があります。

渡辺「世界全体で見た場合、どこかで爆発すればまた広がるわけですから、みんなが平等に打っていけるのが1番終息への近道ですよね」

石塚「みんなが国から動かない、出たり入ったりしないという昔の世界、14世紀のペストの時代なら(他の国の影響を受けないかもしれないが)。

経済が動くとみんな行ったり来たりするわけだから、ウチだけ良ければ向こうに消火器を渡さなくていいよっていう訳にはいかない。

どこで火の手が上がるのかがわからないから。大変難しい課題になってます」
 

アメリカでも3回目の準備

アメリカはまだ3回目を接種するとは表明していませんが、「3回目を打つことになっても良いようなワクチンの確保はしました」とコメント。

ワクチンを独占することを認めるような発言ですが、ただ、アメリカはさまざまなワクチンを開発していて、それを発展途上国にも供給しているので、3回目を接種しても問題はないというスタンスです。

急に浮上してきた3回目問題ですが、これが4回目、5回目とどんどん必要になってくると、また大変なことになります。

それまでにワクチンだけではなく、飲み薬などさまざまな治療方法が出てくることを望むばかりです。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2021年08月07日08時38分~抜粋

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