石塚元章 ニュースマン!!

幼児向け玩具、コロナ禍でトレンドはどう変わった?

幼児にとって楽しいものであると同時に、こどもの成長を助ける大事なものが、おもちゃ。

大人の生活の変化によっておもちゃも変わってきていますが、昨年から続くコロナ禍により、売れているものも変わってきているようです。

5月1日放送『石塚元章ニュースマン!!』では、乳幼児玩具メーカー・ピープル株式会社代表の桐渕真人さんに、CBC論説室の石塚元章と渡辺美香アナウンサーが電話でお話を伺いました。

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いたずらのように見えても実は重要

ピープルで作られている玩具は0歳から1歳の赤ちゃん向けのものが多いのですが、大人における娯楽とは違って、単なる楽しさだけではなく、成長に必要なものと考え、商品が開発されています。

赤ちゃんは生まれてから同じようないたずらをするそうで、例えば1歳ぐらいになるとティッシュを引っぱったり、トイレットペーパーをガラガラ回したり、リモコンを触ったり、コンセントに指を突っ込んだりします。

大人が困ったり、こどもが危険に直面したりと、親からすれば大変なのですが、桐淵さんは、「一見いたずらと見えるような行動も、実はこどもたちにとってはつかまり立ちをして歩く練習をするような、成長のための感覚や動きの練習をしている本能的な行動と見るべきなんじゃないかな」と語りました。

そこで誕生した商品が、「やりたい放題」シリーズ。

ティッシュを引っぱったり、コンセントに指を入れたりするのがおもちゃでできる仕掛けがあり、安全に遊ばせることができます。
 

コロナ禍で売上が減った玩具

やりたい放題シリーズなどのヒット商品やこども向け自転車など、さまざまな商品を販売しているピープルですが、昨今のコロナ禍で売れ筋のおもちゃというのは変わっているのでしょうか。

桐淵さん「新型コロナによって、玩具業界で明暗が分かれたと思います。

良くなかったのがヒーローもの、キャラクターのおもちゃが非常に厳しい年になって。

一方、弊社だと『ピタゴラス(磁石でくっつくパネルで立体図形を組み立てる知育玩具)』や『やりたい放題』。

あと、他社さんなんですけどレゴとか、こどもの本能を刺激するような基本的なおもちゃが非常に売れたという現象が起きました」

その理由について桐淵さんによりますと、コロナになって先行きが見えないとなった状況で、こどもの側の感覚は変わらなくても、おもちゃを買う親の方は感覚が変わり、必要な物に比重が変わったのではないかと分析。

つまり、キャラクターものだと、放送が終われば興味が失われたりしがちですが、そうではない長く遊べるもの、知育に役立つものを選ぶ傾向にあるのかもしれません。
 

育児への不安も和らげたい

育児について最近はネットで情報が得やすい一方で、1人で不安を抱え込む母親も少なくありません。

例えば、赤ちゃんが指しゃぶりをした時、昔だったら当たり前のように思うことですが、今はお母さんが「指しゃぶりをしているのですが、大丈夫でしょうか」と、ネットの掲示板に質問するケースも。

ただ、例えば先程の「いたずら放題」シリーズで、コンセントに指を入れる仕組みがあることによって、それは単なるいたずらではなく、自然にこどもが起こすアクションだということが、おもちゃを買った親にも伝わります。

桐淵さんは、そのような育児に対する不安を和らげる役割がおもちゃにはあると語りました。

そして最後に、「ただ遊ぶだけということよりも、社会を良くしていくような役にも立てるのかなと。悩んじゃうお母さんたちを肯定して、楽しい育児の時間を社会全体に広げていけるというのが役割としてあるんじゃないかと思います」と語りました。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2021年05月01日08時13分~抜粋

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