石塚元章 ニュースマン!!

コロナ禍における2つのキーワード「シベリア鉄道」と「ワクチンチェイサー」

コロナ禍で「再注目を集めているもの」、そして「新しく生まれたもの」があります。
キーワードは「シベリア鉄道」と「ワクチンチェイサー」。

1月30日放送の『石塚元章 ニュースマン!!』「ニュースなポイント」のコーナーでは、この2つについて石塚元章が分かりやすく解説しました。

[この番組の画像一覧を見る]

大活躍していたシベリア鉄道

大滝詠一さんの名曲『さらばシベリア鉄道』に乗せて石塚元章が語ります。

シベリア鉄道は、ロシア連邦東部のウラジオストクから、西部の首都・モスクワまでを真横に横切る鉄道。

その昔、飛行機が貨物を乗せてあちこち飛ぶことができなかった時代に、シベリア鉄道はアジアからヨーロッパへ人や荷物を運ぶ大動脈の役割を果たしていました。

しかし航空便が便利になり安価になると、シベリア鉄道は徐々に使われなくなります。

さらにソビエト連邦崩壊後、ヨーロッパまでたどり着くまでにさまざまな共和国が関わるようになり、手続きが面倒になったことも一因です。
 

「値段そこそこで、日数もそこそこ」

そんな中、今なぜシベリア鉄道が再注目されているのでしょうか。

それはコロナ禍における航空便の便数激減にあります。

航空便はたまにしか飛ばないため運賃が高額になり、かといって船便では日数がかかっていまいます。

その点、シベリア鉄道は「値段そこそこで、日数もそこそこ」。

1週間ほどでヨーロッパへ到着するシベリア鉄道が再注目されたのは、こういった理由があったのです。

日本の運送会社でも、シベリア鉄道を利用したヨーロッパへ貨物を運ぶ定期便をスタートすることになりました。
 

ワクチンを求めて大行列

そして2つ目のキーワード「ワクチンチェイサー」。

これは、すでに新型コロナウイルスのワクチン接種がスタートしているアメリカ・ロサンゼルスで生まれた言葉です。

直訳すると「ワクチンを追うもの」。その名の通り、ワクチンを求めて行列を作る人々のことです。

ファイザー社のワクチンは製造後マイナス70度以下で保管し、接種前に解凍する必要があります。

予約人数の通りにワクチンを解凍しますが、なんらかの理由で接種をキャンセルする人が出てしまうと、その分のワクチンは廃棄処分となってしまうのです。

その廃棄となるワクチンを求めて、接種会場の前には行列ができるようになりました。

この人々こそが、まさに「ワクチンチェイサー」というわけです。

 

どうせ捨てるなら私に打って!

新型コロナウイルスの優先接種は、やはり医療従事者や高齢者。

ワクチンチェイサーは「このまま待っていても、いつ打ってもらえるかわからない。どうせあまっていて捨てるなら、私に打ってください」という必死な思いで、廃棄ワクチンを目当てに並んでいます。

その日キャンセルがいくつ出るかはわかりません。
長い時間並んでも、順番が回ってこない可能性も大いにあるのです。

とはいえ「考え方としては悪くない」と石塚。

ロサンゼルスではこれがちょっとしたブームとなっていて、若者たちが接種会場の前に椅子を持ち出して並ぶ様子がリポートされています。

「去年までは想像できなかった。シベリア鉄道がまた注目されるとか。新しいブームが起きるとか。大変な時代ですね」と、まとめた石塚でした。
(minto)
 
石塚元章 ニュースマン!!
この記事をで聴く

2021年01月30日07時22分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報