石塚元章 ニュースマン!!

国会が17日閉会予定 問題山積のままなぜ閉まる?

日本全体で新型コロナウイルスに関する多くの問題に対処していかなければならない状況ですが、6月14日の時点では、通常国会は6月17日に閉会の予定となっています。

新型コロナ対策のために使う予備費10兆円の中身や、持続化給付金で浮かび上がったよくわからない組織、コロナ対策に対する議事録未作成問題などについて、政府からの説明はあまり十分とは言えない状況。

さまざまな議論があまり行われていない中で、果たしてこのまま閉会してもいいのでしょうか?

6月13日放送『石塚元章 ニュースマン!!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が、日本の国会運営について解説しました。

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日本の国会は原則5か月間

まずは日本の国会制度について、おさらいしてみましょう。

日本の国会は普通1月に開会し、延長しなければ150日間、約5か月間行われますが、これを通常国会と呼びます。

国会が終わると、(閉会中審査という制度はあるものの)原則、議員どうしが議論を行う場はなくなってしまうということになります。

石塚は15日の週における国会のメインテーマは、「今週で本当に国会を閉じるのかどうか、延長をするのかしないのかを決めること」だと語りました。

本来はこの夏に東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定だったため、実は今回の国会では延長をせずに閉会できるようにと、もともと法案などをあまり提出していなかったそうです。

それらの法案に関する審議は予定通りに進んだため、政府側は国会の延長は考えていないようです。

しかし野党側は、新たに発生した新型コロナ対策はもとより、予定外にさまざまな問題が浮かび上がったので、国会の延長を求めています。
 

議会は年中開くべき?

現在、国会を延長するかどうかという議論がある一方で、そもそも国会に開催期間を設ける必要があるのかという意見もあり、1年間ずっと開いておく「通年国会」という考え方もあります。

石塚はこの期間を決めた国会のルールは、明治時代の帝国議会にまでさかのぼるとし、当時は開会期間が3か月しかなかったそうです。

戦前と比べると開会期間は長くなったと言えますが、外国では通年国会が多く、1年と比べれば日本はその半分以下ということになります。

通年国会は、「国会議員に当選したのだから、国会に出席するのが仕事であり、当然年中ずっと国会は開かれるべき」という考え方に基づいているのかもしれません。

ただ、日本でも通常国会の延長(ただし1回だけ)や臨時国会を開けば、一応、事実上通年国会にすることもできますが、ただ単に国会を開だけではもちろん意味はなく、疑惑のある点がクリアされることや実のある議論が行われることが期待されます。

石塚は最後に「みなさんは、税金で働いている国会の方たちがどういうスタイルで議論をされるのが一番良いのか。国会のあり方がいろいろ国によって違うのは、ちょっと頭に入れていただいて、今回のニュースを見ていただきたいと思います」とまとめました。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2020年06月13日07時21分~抜粋

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