石塚元章 ニュースマン!!

「新型コロナウイルスの発生、実は嘘!?」陰謀論を信じてしまう理由

災害や大事件が起きた時に、必ずと言っていいほど出てくる「陰謀論」。
今や世界中で大問題となっている新型コロナウイルスに関しても、なんとその存在自体を疑う人がいるそうです。

『石塚元章 ニュースマン!!』の1コーナー「石塚トレンド 今日の数字」では、CBC論説室の特別解説委員・石塚元章が、今週のニュースにちなんだ数字を選び、渡辺美香アナウンサーとともに解説しています。

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「英首相のコロナ感染は嘘」という噂も

5月30日の放送で石塚が選んだ数字は、「5人に1人」。

ちょっと変則的な数字ですが、これはイギリス・オックスフォード大学が発表した調査結果で、新型コロナの脅威に関する話は作り話だと考えている人が、だいたい5人に1人ぐらいいるというものです。

例えば先日、イギリスのジョンソン首相が新型コロナに感染した後、現在は退院しましたが、実は感染が嘘ではないかと思っている人が、なんと約27%もいたそうです。

また、「WHO(世界保健機関)が、実はすでに新型コロナウイルスに関するワクチンを確保しているにもかかわらず、わざと発表せずにいるかもしれない」という説に同意する人は約29%。

はたから見ると荒唐無稽な話でも、「実はこんな陰謀があるのではないか」と信じてしまう人は、だいたい5人に1人以上はいるようだということが、この発表の内容。

調査を担当した臨床学の先生は、「ビックリするほど多くの人が、新型コロナに関する科学的な見解や政府の発表などを信用せず、根拠のない陰謀論を信じ、拡散させている」という感想を持ったそうです。
 

陰謀論を信じる原因は?

石塚はこの陰謀論がクセ者と語り、イギリスに限らず、アメリカのマイアミ大学でも陰謀論が一定数信じられているという研究結果を挙げました。

信じる人について、社会的な地位や階層、政治的なポジションに偏りはないそうで、いわば誰でも信じる可能性があるということになります。

例えば、かつて「9・11」で世界貿易センターのツインタワーが破壊された時、「実はジョージ・ブッシュ大統領が関わっていたヤラセではないか」という陰謀論を信じた人は民主党支持者、つまり共和党だった大統領と逆の支持者に多かったそうです。

逆に民主党のバラク・オバマ大統領について、「生まれた場所が実はアメリカではなく、偽装しているのではないか」と感じた人は共和党支持者に多かったそうです。

石塚「政治的な立ち位置が右だろうが左だろうが、保守だろうが革新だろうが、相手方の悪口に通じるようなものは、かなりの人が信じてる、きっとそうに違いないと思ってるっていう」

また、イギリスのEU離脱の際に起きた現象として、国民投票前に「離脱派が負けそう」という予想が広まってきた時は、離脱派は「国民投票は裏で操作されるから、あてにならない」と言っていたのに、実際に離脱派が勝ったとたん、「国民投票はいい」と言い出したそうです。

ある学者は「人は自分が望むことの裏付けを見つけたい生きもの」と語っていて、自然と都合のいいものだけ信じる傾向になってしまうのは、注意しなければいけないようです。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2020年05月30日08時39分~抜粋

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