石塚元章 ニュースマン!!

都市封鎖解除後のフランス、自転車に乗る人が増える?

日本で最も人気のあるプロスポーツは野球ですが、アメリカではサッカーよりもアメフトが人気だったりと、国によって盛んなスポーツはまちまちです。

フランスでは自転車が人気で自転車レースのことをよく知らなくても、「ツール・ド・フランス」という名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

5月2日放送『石塚元章 ニュースマン!!』では、CBC論説室の特別解説委員・石塚元章が、自転車に関する話題を取り上げ、渡辺美香アナウンサーとともに解説しました。

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ヨーロッパで生まれた自転車

そもそも自転車自体がどこで生まれたのかについては議論の分かれるところらしく、ヨーロッパ各国で「ウチが発祥だ」と主張されるのだそう。

一口に自転車といってもさまざまな形があるため、どれが自転車の原型か判断がつきにくいそうです。

また、平らな土地が多いからか、現在のオランダは自転車大国と呼ばれていて、オランダ政府観光局によりますと、日本の10分の1ほどの広さの国土に自転車専用道路が3万km以上も整備されているほどです。

一般的には「ドイツで生まれ、フランスが育てて、イギリスが世界に広めた」とも言われていて、ヨーロッパで自転車は生活に根付いています。
 

自転車修理に補助金が出る

世界的に外出の自粛が続いている中で、フランス政府が4月30日、新型コロナウイルスによる都市封鎖の解除に向けて、自転車に関する予算を総額で2,000万ユーロ(約23億4,000万円)付けると発表しました。

これは、乗客が密集する電車やバスなど公共交通機関の利用を避けてもらうためで、今まで家で眠っている自転車に対して、チェーンやブレーキなどの修理費用に補助金を出すことなどを想定しています。

アメリカではニューヨークで爆発的に感染者が増えている一方で、西海岸ではそこまでは増えていません。

石塚はこの原因として、「ニューヨークは地下鉄文化で、カリフォルニアはどちらかというと自動車文化でみんな車で動く、この差が多少影響しているんじゃないかっていう指摘もある」と語りました。
 

新しい生活様式に向けた動き

また、自転車の修理以外では、交通安全講習を無料で受けられるようにすることも検討されています。

自転車を利用する人が増えることで交通事故が増え、ケガ人が増えることで、医療機関に負担がかかってしまう可能性があります。
「自転車をたくさんの人に利用してほしいが、安全に乗ってほしい」という考えがあるためです。

また、この予算は自動車専用道路を整備するためにも使われるとのこと。

新型コロナウイルスによって、テレワークやハンコの廃止、ネット通販の活用など、「新しい生活様式」が模索されている中ですが、自転車の活用もその1つかもしれませんし、日本でもその動きが広まるかもしれません。

石塚はこのニュースに対し、「良いか悪いか、フランス人がどう思っているかわかりませんが、そういう予算の視点もあるんだな」と感じていました。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2020年05月02日07時31分~抜粋

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