2019年はラグビーワールドカップに世界陸上など、スポーツのビッグイベントが目白押しでした。
12月14日放送の『石塚元章ニュースマン!!』では、スポーツライターの小林信也さんが出演し、CBC特別論説委員の石塚元章、渡辺美香アナウンサーとともに、2019年のスポーツ界を総括しました。
テレビの露出が増える問題点
2019年のスポーツ界は、なんと言っても「ラグビー・ワールドカップ」に尽きるでしょう。
開催される前は、「開催国なのに、このままだと盛り上がらないのではないか?」という心配もありましたが、始まってみると日本代表の活躍により大盛り上がりとなり、初の決勝まで進むほど、健闘しました。
そこから「ONE TEAM」など、数々の流行語も生まれるなど、あらためて日本でラグビーが注目されている状況ですが、小林さんは気になることがあると指摘しました。
小林さん「ラグビー選手がネタになっちゃってるんですよね。この前も(某バラエティー)番組に出ていて、別に番組に出ることがどうこうじゃないんだけど、知らず知らずやっぱり、『あのすごい選手たちが、結構僕らと同じなんだ』って言って、みんながホッとするって、それは良いんですけど」
ラグビー選手は知名度アップやファンの拡大のために、普段スポーツを観ない人をターゲットにするため、スポーツ以外の番組に出演しているものと思われますが、バラエティー番組に出演すると、「笑わない男」など、どうしてもキャラクターをいじられがちになってしまいます。
日本のラグビーもプロ化の動きが
そして、もう1つ気になるのが、ビッグイベントで注目された後、その人気が国内リーグにも反映されるのかどうかということです。
小林さん「やっぱりあの時(ワールドカップでの活躍)の興奮というのは、信じられないことをこの人達がやったという。あの緊迫した興奮というのが、本当は維持されなきゃいけない。
そうすると、これからのラグビーはどうなるんだと考えると、あのチームはもう二度とないんですよ。これから日常国内の戦いになるから、果たしてあの興奮が(再び起きるのか)。みんなあれに餓えてますからね」
小林さん「清宮(克幸)さんが(日本ラグビーフットボール協会の)副会長になって、プロ化を目指してる。どうもこのプロ化も、今までのJリーグなどのプロ化とかじゃなくて、世界中から選手を呼んできて、世界のすごいプロリーグを日本で作ろうみたいな。志が高いんですよ。
もしできたら凄いんだけど、ちょっとそれは凄すぎないかという局面なんですけど」
渡辺アナ「観る方がついて行けてないかもしれないですね」
選手にさせたいと思うかどうかが鍵
小林さんがさらに気になっているのが、今後ラグビーの選手人口が広がるのかということ。
小林さん「あの大会で興奮した人たちに一番考えてほしいのは、お子さんとかお孫さんが『ラグビーをやりたい』と言った時に、手放しで応援するか。
僕の周りでは『危ないよね(だからさせたくない)』と。きちんとやっていけば、決して危ない競技じゃないんだけど、そのへんの理解はまだまだだなと。
全国にすごくたくさんラグビースクールがあって、本当にボランティアでラグビーを指導していらっしゃる方がいっぱいいるんですよ。そういう所から始まっていけば良いんだけど、観るスポーツになっちゃうと、結局ね(ラグビーの発展につながらない)」
最後に石塚は、ラグビーの人気が今年急激に上がったことも、問題が生まれた原因の1つではないかと語りました。
(岡本)
石塚元章 ニュースマン!!
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2019年12月14日08時12分~抜粋