石塚元章 ニュースマン!!

2020年、日本でも自動運転の一部が実現へ

2019年09月24日(火)

ニュース

『石塚元章 ニュースマン!!』の「石塚トレンド 今日の数字」コーナーでは、CBC論説室の特別解説委員・石塚元章が、今週起こったニュースにちなんだ数字を選んでいます。

9月21日の放送で石塚が選んだ数字は「3」、具体的には「レベル3」について取り上げました。
いったい、何のレベルのことなのでしょうか?

ヒントは、今後大いに期待されている技術のことです。渡辺美香アナウンサーとともに解説しました。

自動車事故の対策につながるか?

今回取り上げた「レベル3」とは、自動車の自動運転のレベルのことです。

高齢者による自動車事故がニュースで多く取り上げられる中、AI技術やGPSの発達などにより、自動車の自動運転が実用化段階に近づいており、期待が集まっています。

自動運転は技術に応じて5段階に分かれており、レベル1はすでに実用化されていますが、これはブレーキやアクセル、ハンドル操作のいずれかをAIがバックアップするものです。

前に障害物があると自動的にブレーキがかかって止まることができるという程度のもので、自動運転というよりは、運転をアシストするというものです。

また、レベル2はブレーキ、アクセル、ハンドル操作のいずれもAIがバックアップするものです。

つまり、人間が運転操作をするのが前提で、AIはそれをアシストするというのがレベル2までということになります。

一方で最高段階のレベル5では、自分で運転操作をせずにAIによって完全に自動走行ができるというものです。

日本は2020年ついに実用化?

今回、石塚が取り上げた「レベル3」は、運転アシストと完全自動運転のちょうど中間ということになりますが、レベル3からが自動運転の範疇となります。

一定の条件下では自動運転を行いますが、条件から外れたり、緊急時になったりした場合は、人間が実際にハンドルを持って操作しなければならないというものです。

日本ではまだレベル3の運転は許可されていませんが、2020年から公道を走られるようにしようと検討されています。

どんな場合が自動運転をしても良い条件に当てはまるのでしょう?
例えば、横から急に人などが飛び出してくることはない前提の高速道路において、渋滞中で前の車にずっと付いていけば走れる場合、ハンドルを離していても走れるといったケースなどが挙げられます。

自動運転はどこまで浸透する?

しかし、現状の法律では、自動運転で事故を起こしたときの責任はドライバーにあるのか、車を製造したメーカーにあるのかなどが不明確であるため、自動運転技術の実用化とセットで、法律を見直す必要があります。

そこで、政府は9月20日、自動運転のレベル3に対応した改正道路交通法を閣議決定しました。

改正の内容の一例としては、レベル3の状態でハンドルから手を離している時、今は禁止されているスマホの操作やテレビの視聴を一定の条件下でOKにする一方で、緊急時にすぐ運転できるよう、運転席から離れることは認められないといったことが挙げられます。

レベル3の実用化が見えてきましたが、ある研究結果によりますと、20年後、レベル3以上の機能が搭載される新車は全体の約3割との見通しだそうです。

完全自動運転となるレベル5は、まだかなり先のようですね。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2019年09月21日08時35分~抜粋
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