ここのところ、アメリカ合衆国のトランプ大統領が中国に対してさまざまな経済的圧力をかけている中で、中国が対抗措置を検討しています。
6月1日の『石塚元章 ニュースマン!!』では、「アメリカVS中国、激化する貿易戦争で中国が反撃」というトピックを取り上げました。
そもそもなぜアメリカが圧力をかけたのかをおさらいしながら、この中国の反撃の内容と、アメリカにダメージが与えられるのか、CBC論説室の石塚元章特別解説委員がわかりやすく伝えます。
中国がレアアース輸出禁止で反撃!アメリカは困る?困らない?
「レアアース」とは
アメリカ合衆国のトランプ大統領が対中国の貿易赤字を減らすため、中国からの輸入品に関税をかけたり、中国の通信機器大手であるファーウェイを締め出したりするなどの対策を進めており、米中貿易摩擦が激化しています。
これに対し、中国はアメリカに輸出するレアアースを規制することを検討していると、複数のメディアが伝えています。
レアアースとは、レアメタル(希少な金属)の一種で、17種類の元素を指します。
さまざまな性能をアップさせる効果があり、ハイブリッド自動車や省エネに優れた電化製品、LEDやスマートフォンなどに使われており、現代になくてはならない金属です。
このレアメタルは、中国に限らず世界中で埋まってはいるものの、それを盛んに取り出して精製し、安い価格で売っているのが中国で、実に世界の約7割を生産しているそうです。
これに対し、中国はアメリカに輸出するレアアースを規制することを検討していると、複数のメディアが伝えています。
レアアースとは、レアメタル(希少な金属)の一種で、17種類の元素を指します。
さまざまな性能をアップさせる効果があり、ハイブリッド自動車や省エネに優れた電化製品、LEDやスマートフォンなどに使われており、現代になくてはならない金属です。
このレアメタルは、中国に限らず世界中で埋まってはいるものの、それを盛んに取り出して精製し、安い価格で売っているのが中国で、実に世界の約7割を生産しているそうです。
中国の反撃にアメリカはどうする?
アメリカは現在、レアアースのほとんどを中国から輸入しており、しかも軍事用レーダーや軍事兵器のエンジンなどにも使われているため、中国からレアアースの輸出を止められると、貿易だけではなく、国防にも影響を及ぼす可能性があります。
アメリカはこの影響を知っているからか、さまざまな中国からの輸入品に追加関税をかけている割には、レアアースには追加関税をかけていません。
ここまで聞くと、レアアースの輸出規制は中国の切り札として有効のように思われますが、石塚は「中国にとって両刃の剣」と指摘しました。
かつて2010年に尖閣諸島で中国漁船の衝突事件が起きた際、日本と中国が対立し、中国が日本へのレアアース輸出を規制したことがありました。
しかし、日本は他のルートでレアアースを確保したり、レアアースを使わなくても済むような技術を開発したりするなどして工夫したことで、危機をしのぎました。
今回の中国の作戦も、もしかするとアメリカに効き目がなく、むしろダメージを受ける可能性があります。
石塚は「アメリカへ売ったレアアースを使って作った商品をまた中国は輸入して自分たちで組み立てたりしてるわけだから。なかなか一筋縄ではいかないぐらい、世界の経済はぐるぐる回っている」と語りました。
そして、アメリカ国防総省はレアアースの国内生産を強化し、中国への依存を減らす検討をしているそうで、レアアースをめぐる米中の動きが、しばらく注目されそうです。
(岡本)
アメリカはこの影響を知っているからか、さまざまな中国からの輸入品に追加関税をかけている割には、レアアースには追加関税をかけていません。
ここまで聞くと、レアアースの輸出規制は中国の切り札として有効のように思われますが、石塚は「中国にとって両刃の剣」と指摘しました。
かつて2010年に尖閣諸島で中国漁船の衝突事件が起きた際、日本と中国が対立し、中国が日本へのレアアース輸出を規制したことがありました。
しかし、日本は他のルートでレアアースを確保したり、レアアースを使わなくても済むような技術を開発したりするなどして工夫したことで、危機をしのぎました。
今回の中国の作戦も、もしかするとアメリカに効き目がなく、むしろダメージを受ける可能性があります。
石塚は「アメリカへ売ったレアアースを使って作った商品をまた中国は輸入して自分たちで組み立てたりしてるわけだから。なかなか一筋縄ではいかないぐらい、世界の経済はぐるぐる回っている」と語りました。
そして、アメリカ国防総省はレアアースの国内生産を強化し、中国への依存を減らす検討をしているそうで、レアアースをめぐる米中の動きが、しばらく注目されそうです。
(岡本)
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